★ The Tsuchinoko News 2 (つちのこ通信2) ★

重要な話から、どうでもいいことまで。ほとんど役に立たないことを書き連ねています。

【PC】ATOK2011

f:id:tsuchinoko118:20110925070148j:image:left:w220筆者のパソコン歴は、ワンボードマイコンと呼ばれていた頃にさかのぼるが、ディスプレイがあり、キーボードがあり、本体があるという”パソコン”になって、まず困っていたのが日本語の取り扱いであった。

当時は”パソコン”(マイコンと呼ばれていたが)=英語が当然の代物で、日本語を入力することも表示することも印刷することも「できないのが初期状態=あたりまえ」であった。日本語を入力・表示するには、何千もの漢字が印刷された巨大なデジタイザをライトペンでピッと入力するとか、プログラム内に漢字コードをいれたり、時にはグラフィック表示機能で漢字1文字を表示するプログラムを書いたり、あるいは、プリンタの持っている漢字フォントを番号で指定して印刷させたりと、途方に暮れるような遠大な努力が必要であった。

そこに登場したのが、当時「フロントエンドプロセッサ」と呼ばれ、今は「かな漢字変換」や「TFS」、「IME(インプットメソッド)」と呼ばれるものである。さまざまな製品が販売されていたが有名どころは ジャストシステム社のATOK、管理工学研究所の松茸、バックス社のVJEなどなど。筆者はATOK派(笑)でありつづけた。
パソコン上で、ローマ字なりカナなりで日本語の読みを入力し「変換」キーを押せば、漢字の候補が表示され、選択し、ホイホイと入力できる。ただそれだけのことが、前述の過酷な入力方式から比べれば画期的だったのだ。

NEC PC98全盛時代(いわゆるDOS時代)は、賑やかなフロントエンドプロセッサ市場であったが、Windows時代になってからは一太郎も松も、あらゆる、それまでの有名どころは駆逐され、マイクロソフト社のワードと IME にシェアを奪われる。とくに、かな漢字変換は、標準搭載の無料とあって MS-IME だらけになる。

ところが この MS-IME。変換できることはできるのだが、変換効率がイマイチで、ATOKなど、それまでの効率的な変換になれているユーザーにとっては、すこぶる評判が悪い。Windows 95 から もう15年も経過しているのに大変頭が悪く「とりあえず漢字になる」くらいなのだ。
もちろん MS-IME が一概に粗悪品というわけではない。単に、高速に効率的にエレガントに、ストレスなく変換したい古いユーザーにとっては、とても使いものにならない「安物」なのである。

それでも、結果的には、松茸もVJEも名前さえ知らない人も多く、唯一生き残っているのが「ATOK」。

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そんなわけで筆者は 今もATOKを使っていたのだが、毎年毎年最新版を購入するわけでもなく、先日ようやく 最新の ATOK 2011 for Windows を購入した。
さっそく使ってみると、さすがの変換。最近は、先読みや自動修正があり、とにかくキータイプが少なくて済む。文節の自動判定も適確で「きのうがいよう」と入力すると「機能概要」と、きちんと変換される。
(ちなみにIME だと「昨日が異様」となり、一度、この文節を覚えてしまうと、毎回毎回「昨日」「が」「異様」なので、修正入力がわずらわしいのだ。)

最近の ATOK は「大辞林」が内蔵されていたり、各地の方言が判定されたりと、オマケ機能にやたらと豪華に力を入れているが、ATOKの魅力は「ごくごく普通に正しく変換できる」ことで、筆者などは、プレミアムとか変換辞書とかは購入したことがない(笑) 普通に変換さえしてくればいいのでいつもスタンダード版だ。
もちろん専門用語などもあるのだが、ATOKの学習機能や、読み登録がこれまた効率的なので、しばらくじっと我慢していれば、気がつくと、顧客名なども思った通りに一発変換してくれる。

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このあたりの「かしこさ」が、筆者が ATOK を愛用している理由でもある。

一度 ATOK を使い、慣れると、もはや MS-IME が、うっとうしくてかなわない。悪気はないが、それほどにATOK はいいのだ(笑)


パソコン(Win 7)上では ATOKの愛用者であるが、じつは iPhoneIME にも文句があり(笑) ATOK のメモパッドを活用したりしている。こちらは iPhoneIME にはアップル社の仕様で「できない」らしいので、大変不便だ。できうることなら「標準かな漢字変換」が ATOKに設定できるよう望んでいる。