★ The Tsuchinoko News 2 (つちのこ通信2) ★

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【音楽】早瀬優香子

f:id:tsuchinoko118:20110801085415j:image:left:w220筆者はあまり知らないのだが「あばれはっちゃく」という子供向けの番組があり、そのマドンナ役(つまり子役)でデビューした早瀬優香子。その後も女優として活動するが、さほど大きな活躍があるわけでもなく、18歳で秋本康プロデュースの「躁鬱 SO-UTSU」で突然歌手デビューする。

その独特な歌唱法。ささやくようで鼻声で腹式呼吸を否定したかのような声で、当時の流行語を用いれば”アンニュイ”という表現がふさわしい独自の世界観で人気を博した。人気を博したといっても、一部の”好き者”で流行っただけなので、歌謡番組などに頻繁に出演するようなヒットではなかったが、ごく一部のマニアに熱狂的に支持された。

筆者的には、この「声」よりは、バックのテクノ歌謡さがお気に入りで、ごく一部のマニアの熱狂的さに紛れて、こっそりレコードやCDを購入したりしていた。(当時は、まだレコードが主流だったのだ)

f:id:tsuchinoko118:20110801085416j:image:right:w220デビュー当初は、やたらとフランスを意識したような”おフレンチポップ”を標榜していたが、次第にアジア・エスニックな方向性の音楽性をもってして、CMのBGMとして採用されたりしつつ、どんどん風変わりな独自の方向性をもったミュージシャンとしての地位を確立していく。このエスニックへの傾倒は、戸田誠二細野晴臣が関わると、その色はさらに濃いものへと発展していった。

しかし、90年代に入ると、次第に女優業も歌手業もフェードアウト。気がつくと、いなくなってしまい、失踪説・死亡説が流れる(笑)

2000年に入り、突然新しいCDが発表されたと思ったら、一部のマニアの熱狂的な支持者が、楽曲を提供、当人にお願いして歌ってもらうという、ちょっと変わった企画版であったが、当人がやる気がないのか、イマイチ感があり、その後の「継続」もなく、現在に至る。

存在そのものが”アンニュイ”な方であった。

筆者のお気に入りは、(故)井上大輔氏の作曲による「硝子のレプリカント」。シモンズまるだしの太鼓の音に、アナログなシンセベース音に時代を感じるとともに、8ビート基調に「いかにも」な”テクノ歌謡”感があり、同時収録の「セシルはセシル」とともに、早瀬優香子が際立っている名曲だと思って、今も(笑)ヘビーローテションだ。