★ The Tsuchinoko News 2 (つちのこ通信2) ★

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【映画】Day of the Dead(死霊のえじき)

f:id:tsuchinoko118:20110627064110j:image:left:w220リメイクではなく本家の「Day of the Dead」。
1作目 Night of the Living Dead
2作目 Dawn of the dead
3作目 day of the dead

夜・夜明け・昼・・・と続いているのだが、なぜか邦題は、「死霊のえじき」・・・なんて、しょぼいんだろう。

ゾンビ(2作目 Dawn of the Dead)大ヒットで、なりものいりで撮影の予定だった本作だが、貨幣レートの都合で、予算がなくなり、最初想定したものより、はるかにトーンダウンしたものになったらしい。
そのことも手伝って、何かと評判の悪い本作ではあるが、なかなか、どうして、トム・サビーニの特殊メイクは全快、やることなすこと、ゾンビ作品の集大成。しっかり、よくできている。最後の、ゾンビ軍団流れ込みシーンは圧巻。

近未来。どこかの星が爆発し、届いたナゾの光線で、死体が次々と甦る。甦った死体は、よたよたと本能のままに歩き、生きた人間を襲い食う。生前の記憶はないに等しく、愛する家族であっても容赦なく食う。食われた人間は息絶え、その直後、また、歩く死体として甦る。歩く死体=ウォーキング・デッド=ゾンビは、またたく間に街中にあふれ、世界中へと広がっていった。

ついに、ゾンビは生き残った人間の数よりもはるかに増え、わずかな生き残った人間が古い地下シェルターに隠れて暮らしていた。軍事施設だったため、軍人、科学研究者ら数人だけ。彼らは、地下に隠れ住みながらも、この事態を打開すべく、さまざまな研究を行っていた。ゾンビを”治す”という科学者。ゾンビを”飼い慣らす”という科学者。そして、やつらを皆殺しにしてしまえと、息巻く、ローズ大尉ひきいる軍人たち。

f:id:tsuchinoko118:20110627064108j:image:right:w260そんな中、「飼い慣らされつつある”ゾンビ”。バブくん」が見いだされる。
元軍人だった彼は、敬礼をし、銃やCD、髭剃り、電話など、「人間だった頃」の所作をもって、わずかながらも、人間として生きていた頃の記憶が甦ったかのように見えた。

しかし、それは、フランケンシュタイン博士が、「生きた人間の死体」を、エサとして与え、”飼い慣らそう”としていた結果であった。あたかも、ゾンビが猛獣でありペットであるかのように。。。。

事実を知った軍人たちは、フランケンシュタイン博士を射殺。どとうの ゾンビ vs 人間の戦いへと事態が進んでいく。

ソンビの恐怖を描いたというよりは、そこは、ジョージ・A・ロメロ監督作品。どちらかというと、ゾンビは、”自然の驚異”という位置づけで、人間同士の汚らしい駆け引きや、どろどろとした関係を描く。

しかし、人間の心を取り戻した?ゾンビ・バブくんの登場には、やや首をかしげる。
作品中のキャラクターとしては、なかなか面白いキャラクターなのだが、一連のゾンビの恐怖は、ルーチンワークで、カニバリズムを本能として、襲ってくるゾンビ、ではなかったか。

バブくんは、人間らしい心を取り戻し?拳銃を使って、大切な人への復讐のため、人を襲う。

これでは、ふつうの復讐物語だ。
なぜ、彼が、攻撃するのか、いとも簡単に理由がわかってしまう。
理由もなく(わからなく)襲ってくるのが、怖いのであって、理由があっては、まあ、怖いけど、おもしろくないのだ。
そもそも、ゾンビという存在の定義は、理由はなかったのではないか。
まさに、現代犯罪の恐怖だ。

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しかし、バブくんは、じつは怖くない、と、彼らゾンビにも、理由はあるのだ、と。。。。
このあたりは、ロメロに解説ねがいたい。

リメイク版「DAWN of the DEAD」のヒットをうけて、本家4作目「Land of the dead」が撮影されたが、そこに答えは、あるのだろうか。

たしかに「知能を持ったゾンビ」の答えは、次作で、見いだされる。