★ The Tsuchinoko News 2 (つちのこ通信2) ★

重要な話から、どうでもいいことまで。ほとんど役に立たないことを書き連ねています。

【音楽】Yellow Magic Orchestra(3) 公的抑圧〜増殖

f:id:tsuchinoko118:20120213173346j:image:left:w220YMOの3作目は、ライブ音源(ただしレコード会社の版権の都合で、ギターの渡辺香津美のギターが消えてしまっているので、はたしてライブ音源と言うべきか否かは不明。この件は、今はOKになったようで、現在発売されている入手可能な版にはちゃんと録音されている)が主体の「公的抑圧/パブリック・プレッシャー」。

そして4作目は、今度はいきなり「歌もの」である。さらにラジオで濃い人気のあった「スネークマン・ショー」のラジオコントが散りばめてあったりして、ミュージシャンの音楽作品というよりはバラエティ色のあるラジオショーであった。コメディ・アルバムと言った方が、はやいかも知れない。
たしか発売当時は、限定盤だったため、この頃もまだビンボだった筆者は、不気味な3人の無限増殖デザインのジャケットを観て、指を加えながら、観なかったことにし、必死で忘れることに努めていたりした。
その後、ようやくYMOのLP(笑)を買いあされるようになってきた頃、絶対に入手不可能に思っていた本作が、いつのまにか、通常版になりあっさり購入できたこともまた、忘れがたい思い出でもある。

f:id:tsuchinoko118:20120213173249j:image:right:w220音楽的には先述したように「歌もの」で、坂本龍一氏、細野晴臣氏を両脇に、太鼓を叩きながら歌う高橋幸広氏のイメージが定着したような感のある作品であるが、なんといっても、スネークマンショーのダークなコントがインパクト大で、音よりもこちらの方が何かと話題になることも多い。
KDD事件のパロディで登場する大平総理のような人。
その大平総理が英語が話せないことを理由にした日本人を侮辱する米国人。
明らかに何らかの薬でイってるようなパーティ会場に、まさに捜索に入ろうとする警察に「ここは警察じゃないよー」と言うラリった人。
中国で落語をする林家万平。
適当なことしか言わない評論家「いいものもある、悪いものもある」。
少し考えないとわからないアンモラルな内容連発のコントで、当時流行していたオールナイト・ニッポンの鶴光でおま、のとてもわかりやすい下ネタよりも遙かに難解で、ニヤリとする内容ばかりだ。

後に、スネークマンショーは、スネークマンショーとして、単独でLP(笑)を発売。YMOも、トリオ・ザ・テクノとしてMANZAI番組に登場するなど、YMOのまた別の側面が凝縮されているアルバムでもある。

・・・・と、書けば書くほど、やはり、音楽よりもスネークマンショーのおもしろいアルバムなのでありました(笑)

http://www.youtube.com/watch?v=-zYj_twL3zk