★ The Tsuchinoko News 2 (つちのこ通信2) ★

重要な話から、どうでもいいことまで。ほとんど役に立たないことを書き連ねています。

【PC】Windows7 と Visual Studio 2010

f:id:tsuchinoko118:20110626073250j:image:left:w200さて、筆者は、20年近く各種業務用のシステムなどを開発する(つくる)仕事をしている。3K、4Kとも言われる受託開発と、パッケージ製品の開発をパラレルでこなしており、その多くが、中小企業向けのためクライアントの意向もあって、データベースファイルとして MDB(つまり、ACCESS型、JET型)を用いることが多い。

そういう事情もあって、開発言語・ツールとしては なんと前世紀の世紀末に登場した Visual Studio Ver6.0 を主に使ってきた。

この Visual Studio Ver6.0。 現在の Visual Studio(.NET)とはまるで異なり、あたかも前世紀の遺物のような仕様だが、いまだ健在である。

というのも新しい Visual Studio は、今までのそれと大きく言語仕様が異なり、単純なアップグレードというわけにはいかず、はたまた、下位互換もほとんどない。これは、Webアプリの台頭、Java対抗策や、さまざまな事情により、そうなってしまったのだが、多くの開発者が Ver6.0 までの資産を、そっくりそのまま捨てるわけにもいかず、はたまた、その大きく変わった言語仕様が弊害となり、なかなか、新しいVisual Studio への移行が進まない要因=壁となっていたため、いまのいままで、生き残り続けたわけである。

筆者的に最も大きな要因は、MDB へのアクセス機能が「ないに等しい」ほどに減ったことと、IDE(統合環境エディター)が、狭々しいことにある。

2004年までは、Sp1,Sp2,Sp3・・・Sp6 と、Ver6.0 がアップデートされていたこともあるし、XP はもちろん、Vista でも、その完全な動作保証があったこともあり、ますます Ver6.0 のままである状態が続いてきた。

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しかし、10年以上前のものではあるし、最近の新テクノロジーへの対応がおぼつかなくなってきたこともあるし、Windows 7 が思ったより良い(笑)こともあるし、ユーザー層に XPユーザーが減ってきて、多くが 7 を使ってきていることもあって、なかば仕方なく Windows7 へ移行。Visual Studio .NET,2002,2003,2005,2008 をすっとばして VS2010 に移行せざるを得なくなってきたので、先日、移行作戦を開始した。

すると、どうだろう。

知らないうちに、VS2010 でも JET すなわち Access MDB が取り扱えるように(取り扱いやすいように)なっていたり、Ver6.0の命令系統がそのまま使えたりと、.NET になった時に、古い技術(レガシー)として切り捨てられたはずのものが、ほとんど復活?していた。

MDB や JET は、すこぶる評判が悪いが、中小企業の場合、10台もないPCで動作させるには結構便利だ。顧客サイドですでに動作している ACCESS 2003 で作ったアプリが動いている、その上にソフトを付け加えて機能向上する場面もあり、筆者にとっては必須の機能。

ADO(.NET) や ODBC でもいいのだが、なにしろ、「最適化」ができない。
これでは、どうしようもない。

マイクロソフト社も、「古い技術(レガシー)」と言いつつも、ACCESS 2010 などというものまで新発売しており(笑)何が、どう、古いのか、現行製品ではないか(笑)と。

通常のデータの扱いは OLE DB でいいのだが、最適化できないと困ると思っていたところに、VS2010 では JET を扱うことができるとわかって、おどろくと同時に大変喜んだ。筆者はクリスチャンなので、思わず、主に感謝し、主を誉め讃えた。


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OSとしても、エアロはどうでもいいが(笑)、自動的なバックアップや自動的なデフラグ、うっかり消してしまったときの「以前のバージョンの復元」などなど、安定性と使いやすさ安全性の面において XP 以上であり、すっかり、VS2010 + Win 7 環境を気に入ってしまった。

さっそく従来の顧客様向けのシステムなどを仮に動作テストなどしてみると、AC97(Access 97)型の MDB は日本語を使った名前だと動作しないが、他のものは、ほとんど動作する。(とはいっても、そのまんま、動作するわけではないので、手直しは必要になる。)

開発屋さんの筆者としては、なんと、10年ぶりに「こりゃええわ」と興奮気味で、VS2010 + Win7 にハマっている昨今である。

費用やメンテの都合もあって、何もかも全部を、この機会に移行というわけではないが、今後たずさわる仕事では、現行の最新環境で行うことになる。ずっと、気にはなっていた ”Ver6.0環境のまんま”が、解決され、一気に10年の時を越えたような、タイムワープ的感覚に陥ってる今日である。