★ The Tsuchinoko News 2 (つちのこ通信2) ★

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【音楽】中山美穂と荻野目洋子

f:id:tsuchinoko118:20110703090315j:image:left:w200これまた古い話で、現在の中山美穂とは何の関係もないテクノ歌謡な記事である(笑)
80年代はいわゆるディスコブームで、あちらこちらで、ストック・アイトケン・ウォーターマンばりのユーロビートが流れていた。猫も杓子もユーロビート。
日本のアイドル歌謡でも何人かはユーロビートでダンシングクイーンという売り込みがなされていた。先日記事に書いた「Wink」もその一人(一組)であったが、「Wink」が出てくるなら、あと二人も登場してもらわねばなるまい。

中山美穂と荻野目洋子だ。

筆者は基本的にアイドルには全く興味がなく、たまたま耳にした曲で好印象をもつと、誰の何という曲か追いかけ調べ、ようやく歌い手さんの名にたどりつく。なので、中山美穂と荻野目洋子が気に入っていたわけではなく、なんと、今日紹介記事とする曲以外は、全く知らない(笑)
アイドルなので、当然テレビドラマとタイアップがあったりするのだろうが、NHKしか見ないので、全くわからない(笑)


中山美穂は、初期の頃は小室哲哉プロデュース作品もあったようだが、当時の小室作品は、アイドルはアイドルらしくということか、単なるベタベタの歌謡曲で、さほど、小室ブームの頃のような突出したデジタル感、テクノ感はない。そんなとき、角松敏生プロデュースで発表されたのが「CATCH ME」だ。バリバリのハイエナジーで、ユーロビートのお手本のようなアレンジが施されている。このドライブ感は、当時のユーロもどきでも数が少なく、タメとツッコミのシンコペーションがうまく機能している国産ユーロの傑作だ。

歌詞はちゃんと聴いたことがないが(笑)筆者のヘビーローテーションに今も組み込まれている。

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同じく中山美穂でもう1曲。「人魚姫(MARMAID)」こちらは素性が不明のCINDY山本 という方の作品で、最初は洋楽の翻訳ものかと見まがうほどにアーティスティックであった。低音の効いたリズミックな作品で、16ビートという当時では珍しい部類に入るファンキーなテクノ歌謡である。

「CATCH ME」も「人魚姫(MARMAID)」も、曲の終わりが、いわゆるI度のコードで終わっていないため、”ちゃんと終わっていない”ところが好印象だ。延々と繰り返されるミニマム的なアプローチには、”終わり”があってはいけない。終わらない曲調のまま、フェードアウトするのが良かったのだ(笑)


しかし、中山美穂はユーロ・ダンスで続けるわけでもなく、あとは WAKUWAKUさせてよぐらいで、大人のムードのバラードに方向転換する。わけのわからないアレンジの MELLOW あたりは筆者好みだが、他は、いまひとつなので、あまり知らない。

荻野目洋子の方は、ひたすらテクノ歌謡まっしぐらで、けっこう「日本語ユーロ」を歌い続けていたりする。しかしながら、そういうアレンジだという話程度で、やはりアイドル歌謡まるだしでありつづけたことは否めない。そんな中、1曲だけ光り輝く筆者好みの曲があった。それが「Steal Your Love」である。

f:id:tsuchinoko118:20110703090313j:image:left:w200ベースの効いた16分音符のノリとドラムアレンジは、あきらかにファンクの流れで、そこに、16分で歌うのではなく、4分音符〜8分音符で、のらりくらり歌うところと、コードの変化がないまま、ひたすらリズムを楽しむような構成になっているところが筆者好みであった。
そして、サビに流れ込む直前からの、4→8→16という盛り上がり。大変ドラマチックで、これも筆者のヘビーローテーションとして現在も組み込まれている。

こちらは、曲としては「・・・てやる!」と、I度のコードできちんと終わっているが、実際の楽曲は、そのまま最初のモチーフに戻り、うやむやに終わる。たぶん、フェードアウトでもいいくらいだ(笑)

今日の3曲は、いずれも国産。

MTV が日本で(深夜に)放映されるようになり、洋楽という新しい流れが、どんどん日本に入り込み、演歌やフォーク、ニューミュージックが衰退し、こういう機械演奏のテクノ歌謡が台頭してくる初期の頃、そういう時期が、日本の80年代〜90年代初頭である。

イカ天という番組が放映され、「やっぱり生」「機械はダメだ」という原点回帰的な懐古主義(?)がもてはやされると、演歌・フォーク・ニューミュージックがそうだったように、これらのテクノ歌謡もなりを潜めていく。そして、今や「ナツメロ」と呼ばれるようになってしまった(笑)

いや、ほんとに古い話ですみません(笑)