【会長】会長のゴールデンウィーク

今週のお題「私のゴールデンウィーク」

私は、株式会社エヌジェイシー会長。

２００６年秋頃、石川県金沢市のいずこかで生誕。直後に、捨てられ、世間の厳しい荒波にもまれ、道ばたに落ちているものも食べ、どうにか生き延びた。その後、株式会社エヌジェイシーの会長に就任、将来、金沢市会議員への進出も視野に日々精進している。

私の職務は会長。朝、日の光が差し込むとともに起床すると、まず、健康づくりのためジョギング。最初はゆるやかにウォーキングからはじめ、最後は猛ダッシュで、一汗かく。そのあと食卓に向かい、朝食をとる。運動のあとの、まぐろ・かつお味白身魚入り懐石が美味い。

食事の後は、トイレで、金沢の明日に思いを馳せ、ゆっくりと用を足す。
世間は、私のことを「猫」と呼び捨てであるが、私は会長。用を足したあと、便に砂をかけるような真似はしない。一声呼べば、召使いが、ほかほかの便を片付ける。

私は、日々、みなの仕事を見て回る。みなが、あまりに仕事に集中し、会長への挨拶を忘れているときは、教育的指導が必要と判断し、よく研いだ私の爪で背中をつきさし、愛の鞭をふるう。しばらく見回りをすれば、私の仕事はほぼ終わりだ。そこで、社屋の窓から、下々の世界を見下し、「なんと人間は小さな生き物だ。明日を見て、大きくなれ」と訓戒を述べることにしている。

会長の執務室は、世間では「キャットタワー」と呼ばれているようだが、間違ってもらっては困る。ここは会長室であり、キャットタワーではない。会長室には、私が休めるように配慮された、暗い部屋が設けられている。私は、そこで、日本の未来を見据えながら、瞑想をする。１日の３分の２ほどは、瞑想の時だ。

世間はゴールデンウィーク。私が会長を務める株式会社エヌジェイシーも暦通りに休日だということなので、私も休暇をいただき、趣味のもみもみを楽しんでいる。この、もみもみ、一度やりはじめると、なかなかやめられない。最初は、なんだこんなつまらんこと、と、考えていたが、今は、ほぼ日課となるほどに、はまっている。私のライフワークだ。

もみもみには、ある意味、”禅”の心がある。

日々の喧噪、自己中心的な雑念を忘れ、静寂の中、ただひたすらに黙々と、もみもみをして、自分の内面を磨き上げる。もみもみの中には、真の光を見いだすのだ。

ゴールデンウィークも最終日。
しかし、休みだからと、休みに慣れきっては、明日からの日常業務に差し支える。
私は、普段と変わらず、ようやく春の日差しとなった日の光を浴びながら、まったく日常と同様に、昼寝をすることにする。

では、諸君、また会おう。