【音楽】LOGIC SYSTEM(3) 東方快車

第４のＹＭＯ（笑）松武秀樹氏のユニット第３弾は、オリンタル急行・・・ならぬ東方快車と銘打たれたテクノ歌謡曲集。タイトルから想像するに、同じくテクノのクラフトワークの「ヨーロッパ特急」に触発されたかの印象を受けるが、当人曰く、ずいぶん前から暖めていた企画で特に関連性はないそうだ。実際、レコード盤に針を落としてみると、１作目、２作目とは掛け離れたテクノな”名曲”が並ぶ。「ヨーロッパ特急」との関連性もなるほど皆無に等しい。
なぜか往年の（既出の）作品をアレンジ・カバーしたような曲が多く、この点では１，２作目と比べてオリジナリティはあまりないように思う。
しかし、松武氏が名アレンジャーであることを考慮すると、やはり松武氏ならではのオリジナル作品であるとも言えるが、１，２作目に比べ、おもしろみに欠けるのも正直なところである。
おニャン子くらぶのプロデューサー？というか、頻繁に楽曲を書いていたベーシストの後藤次利を招き入れ、派手な生のチョッパーが炸裂するクラシカル・ガス。
渡辺美里のマイレボリューションのアレンジャー大村雅朗の名曲ジョルジュ・ナゲルマケールスの夢（大村氏への追悼の意があるそうな）。
筒美京平作曲の主題曲。
などなど、聴き所はいまだかつてないほどある（笑）
しかし、松武氏のアルバム作品なのかと言われると、ひじょうに微妙なところで、テクノとしての作品集としては、さほどおもしろくない。
このノリは、しばらく後に発表される政治思想を配合した Everything is in the nature にも引き継がれているように思うが、これまたおもしろくない。
ともかくLOGIC SYSTEM は、この３作目をもって、しばし休息に入る。