【映画】マニアック・コップ
公開時の邦題は「地獄のマッドコップ」。そのタイトルから、マッドな警官が地獄からやってくる、みたいな印象があるが、その通りの内容だ。
優秀な警察官だったマット・コーデルは犯罪組織の罠にはまり、無実の罪で監獄に収監され、そこで滅多切りにされ死亡した・・・。数年後、ニューヨークの街で連続殺人事件が発生。容疑者のされてしまった警官ジャック(ブルース・キャンベル)は警護の隙を見て逃亡、恋人のテレサ(ローレン・ランドン)と共に真相を探る。そして彼等が得た結論は、死んだはずのコーデルが復讐の念で地獄から蘇ったというものだった。ジャックは、コーデルの殺人を阻止しようと対決する。
B級映画でおなじみのラリー・コーエン製作の作品で、優秀な警官で正義に燃える男コーデルが、”復讐のため”蘇って、無関係の人間も含め連続殺人事件を起こすという、意味不明な設定と破綻したストーリーが、非常に彼らしい。とくにジャックに罪をなすりつけたり、庇ってくれている恋人までを殺害するというのは、いったいどこが正義なのか理解に苦しむが「死んだ警官が蘇り、次々と人を殺す」という惨殺劇を描きたかっただけなのだろうから、あまり深く考えてはいけない。脚本ラリー・コーエンなので、ああ、びっくりした、で、いいのだ。
日本では映画として公開されずテレビ放映のみであったが、その強烈なインパクトのせいか(ヒットしたのかどうかよくわからないが)、続編が製作される。
続編は、また、大風呂敷を世界規模に広げたような作りで、壮大な物語に仕上がっていて筆者は大笑い、呼吸困難で死にそうになった記憶がある。