【音楽】ROXY MUSIC
NHK「サラリーマンNEO」という、非常にシュールなコント番組があって、そこに登場する沢村一樹分する「せくすぃ部長」というのがいる。存在そのものが、せくすぃというコンセプトのキャラクターだが、ブライアン・フェリーは、筆者にとって、まさに、せくすぃ部長であり続けている。
来歴うんぬんは Wikiなどに任せるとして、グラム・ロックが流行していたところに突然あらわれた音楽の素人集団ROXY MUSIC のインパクトは強烈であった。まず、そのビジュアル。ユニセックスというかゲイというか、リーゼント頭にケバイ派手な衣装に奇抜なメイク。そしてその音楽性、いまでこそダブなどの技巧的なテクニックはあたりまえだが、当時、生演奏でそういうことをしていたのは彼らだけであった(ように思う)。さらに、とてつもなくヘタクソな演奏技術(笑)。腹式呼吸を拒否したようなフェリーの気の抜けた歌唱方法。どれもが鮮烈であった。
そういう意味で、ROXY MUSIC が、グラムロックだとか、ロックンロールだとか、分類が不能で、どうにもこうにも、わけのわからないバンドだという印象がある。
そんな彼らも、次第に16分音符を多用した洗練されたポップスへと舵を切り、Avalon や More Then This といった代表曲へと昇華していった。ただ、とてつもなくヘタクソな演奏技術が、とてつもなく上手になったかというとそれはなく、それはフェリーのソロ活動の方で、上手なミュージシャンを起用することで解決していった(ように思う(笑))
80年代に入ると「解散」。しかし2000年頃に再結成。来日公演も果たしている。筆者も、フェリー、マンザネラ、マッケイが揃うときいて、遠くは関東までライブのために出かけた。最初から最後まで、スタンディング・オベーションで彼らのヘタウマな演奏を楽しんだ。
若かりし頃のフェリーは、「せくすぃ部長」だったが、年を重ねれば重ねるほどに、せくすぃ度は増し加わり、その歌声、雰囲気に、「かっこえーなー」と思っている。きっと、彼なら、死ぬまで、あの雰囲気なのだろう。
ROXY MUSICの音は、ひとことで言い表せないほど多彩なので、これこそ、ROXY だというのも、なかなか難しいものがある。そこで、最近の筆者のヘビーローテションから2曲紹介することにしよう。叙情的な秋にふさわしい(?)名曲「Oh Yeah」と、テクノな名曲「Same Old Scene」をどうぞ。
若い!(笑)