★ The Tsuchinoko News 2 (つちのこ通信2) ★

重要な話から、どうでもいいことまで。ほとんど役に立たないことを書き連ねています。

【映画】オーメン2 - ダミアン -

f:id:tsuchinoko118:20110728073101j:image:left:w220大ヒットオカルトホラー「オーメン」。その第二章”ダミアン”。

衝撃の真実から数年。悪魔の子ダミアンは中学生になった。まず、前作で唯一ダミアンを倒せる道具”メギドの剣”を渡したブーゲンハーゲンと考古学者が発掘現場で生き埋めにされ、次に朝おばあさんがカラスを見てビックリして死ぬ。さらに、まっかっかな服装の目立つ女性新聞記者(作家かも)がトラックにはねられ死ぬ。そして、会社の重役がホッケー中に氷にハマって死ぬ。研究者も、毒ガスを吸い込んで死ぬ。医者はエレベーターで胴体まっぷたつで死に、仲良く一緒に育ったお兄さんも、寒くて脳溢血で死ぬ。博士くんは列車の連結器に挟まってプルプル震える。

ようやくダミアンの正体に気づいた養父は、唯一悪魔を殺せるという”メギドの剣”で、ダミアンじゃなく自分が刺し殺され、養母は「だみあーん」と叫びながらガス爆発で焼死する。


f:id:tsuchinoko118:20110728073102j:image:right:w220するとダミアン、にやっと笑って、ハイおしまい。

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・・・・・なんじゃこれは。








ダミアンが中学生になってキチンと言葉を話すようになり、頭髪の中に埋もれた「666」を見つけ、あ〜自分は悪魔なんだ、と認識する以外は、前作をなぞっただけの殺人シーンが延々と続く。

それとなく「ひょっとしてダミアンは悪魔なんじゃないか」という噂話やそういう雰囲気はあるものの、前作のように、せっぱつまって必死にダミアンと戦おう(殺そう)とする者は皆無。最後の最後に登場した待ってましたの”メギドの剣”も、ダミアン退治の道具に使われるまでもなく、養父がつまらんミスで自分が刺されるためにだけ登場する始末。非常に中身の薄い、なんじゃこりゃな1本。
一作目が、乳母が首を吊って死に、ヤク中神父が十字架に串刺しにされて死に、カメラマンがガラスの板で首チョンパからすると、ずいぶんと死ぬ人が多いのだが、たくさん死ねばいいというものでもない。もちろん殺され方(死に方)もいろいろと工夫されてはいるものの、”悪魔らしい呪い”というオカルト的な恐怖感はまるでなく、念力や呪術どころか、ダミアン本人や周囲の方々が、ついうっかりやってしまったことでバンバン死んでいくことが多く、マッチポンプにしか見えないところが哀しい。

ストーリーとしては、悪魔の子ダミアンが悪魔の子として自覚する重要な下りがあるが、普通の少年だったダミアンが聖書を読んで、自分は実は悪魔だった、と知り、海に向かって走り叫ぶという悪魔らしからぬ描写が泣けてくる。しかも時間にして2〜3分で、あっさりと事実受け入れてしまうのだから、青春ドラマにもなっていない。自分が悪魔の子だって、けっこう重い事実だと思うけど、ダミアンはずいぶんと度量の広い心の持ち主だ。

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こっそり出ている若いランス・ヘンリクセンが救いとなる以外にはこれといって見所もない単なる「みんなで死にまショー」であったりする。

そして新しい展開、新しい殺しのシーン、さまざまな期待を担って、最終作「THE FINAL CONFLICT(最後の闘争)」に、ひきつがれるワケですが、これがまた、本作よりもトホホな。。いや、大変イカす内容ですので乞うご期待。