★ The Tsuchinoko News 2 (つちのこ通信2) ★

重要な話から、どうでもいいことまで。ほとんど役に立たないことを書き連ねています。

【映画】STAR TREK(2009)

いきなりCGバリバリの宇宙戦闘を描いたと思ったら、若かりし日のカーク船長やミスタースポックが登場。ビギニングものである。

ふつうなら、静かな絵日記のような展開になるのがスタトレというものだが、JJエイブラムスの描く スタトレは Mi-3 や クローバーフィールドのそれのように、そのまま、事件へと発展していく。まったく緩急がないまま、勢いだけで展開するストーリー。
 
未来からやってきたロミュラン人が、復讐のために、バルカン星や地球をブラックホールで内側から破壊する、ってな暴虐に立ち向かう スターフリート。というか、カークとスポックと、スールーとチェコフとウフーラと、スコットに、マッコイの若い頃。TV宇宙大作戦のオリジナルメンバーの若かりし日を描くストーリーとなっている。もちろんミスター・カトウではなくスールーも出てくる。

どういうわけか、レナードニモイも出演していたり、コバヤシマル・プロットでズルして切り抜けるカークのエピソードなんかも出てきたりして、衣装もTVシリーズの時のものだったり、と、マニアに媚びたつくりとなっている。

しかしクリンゴンは全然出てこない。

カークのお若い頃のエンタープライズ館長は、ブルース・グリーンウッド。ザ・コアの地底探検隊隊長や、アイロボットのロボット会社社長など、えらそうな脇役をやらせると天下一品。今回も、えらそうな艦長で、すぐ死ぬところがなかなか印象的だった。かならず、途中で、倒されて死ぬんですよね、この人の役柄。

スポックのお母さん役には、サプライズで、ウィノナ・ライダー。しゃがれ声の演技は、シザーハンズの老婆を思い出させる。ちょっとだけ登場して、とっとと死んじゃうんですよ。なんだかなぁ~。


とまあ、いろいろ話題は尽きないのだけど、スタートレックにして緩急がない単なるアクションSFにしちゃったのは、失敗じゃないかな~と思うのでした。トレック(旅)というよりは、これでは戦争(ウォーズ)だもの。冒険というよりは破壊。知恵というよりは暴力。勇気というよりは行き当たりばったり。スターウォーズシリーズが終結したあと、ビーム砲に、惑星爆破、宇宙船の壊しあい透過光が乱舞する”スペースオペラ”を観たい 男の人たちには ウケがよいかも。
もちろん、トレッキーを自称する方々には、不評かも知れない。

単なる映画ファンである筆者は「今までやったことの、やきなおし」にしかなっていない点と、ドラマに緩急がなかったので、ひとことで、「面白かったか?」と聞かれると、うーん・・・ ふつう・・・・ と(^-^;;;