★ The Tsuchinoko News 2 (つちのこ通信2) ★

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【映画】ヘルレイザー2

f:id:tsuchinoko118:20120821130857j:image:left:w260「血を流せ!脳みそを刳りとれ!」とは、またすごいキャッチコピーで、本作が思いっきりスプラッターだということがよくわかってしまいます(笑)
1作目で、どうにか逃げ出したカースティは、その後、魔導師(セノバイト)たちに追われることもなく精神病院に収容されていた。精神病院の院長は例のルマルシャンの箱を集め研究しており、カースティの見たものに興味津々。院長は1作目で魔導師(セノバイト)の犠牲となったジュリアを復活させ、口の聞けないパズル好きの少女にルマルシャンの箱を解かせ、そっとその様子をジュリアとともに眺める。現れた4人の魔導師(セノバイト)たち。しかし、「この子が解いたのではない」と、いきなり見破り、真犯人を捜そうと暗躍しはじめる。その隙をついて、開かれた地獄への扉をかいくぐり、地獄に足を踏み入れるジュリアと、院長先生。実は、ジュリアは、院長先生を地獄の神とされるリバイアサンに生け贄として捧げるために、復活し院長先生に近づいたのだった。生け贄にされた院長先生は、針金でぐるぐる巻きにされ、そのまま魔導師(セノバイト)にされてしまう。そこに現れた4人の魔導師(セノバイト)たち。あっさりと、院長先生に殺されてしまう。身の危険が危ないカースティたち!はたしてどうなるのか。

という「続編」っぽいストーリーで、前作を踏襲しつつ残虐度は控えめなれど、なかなかの展開。話としては、実は2の方が面白いのかも知れない。

なにしろ、作中冒頭いきなり「ピンヘッド」の前世、誕生の秘密が暴かれ、物語の後半でも、4人の魔導師は元々人間で、地獄で魔導師にされたくだりが出てきて、死ぬ間際には、人間の姿に戻ってしまうのだった。

f:id:tsuchinoko118:20120821130858j:image:right:w260ただ、地獄の番人セノバイトたちの正体をいきなり明かしてしまうのはどうなのだろうか。スプラッターでありながらも、ファンタジー色の強い本作において、非常に神秘的で謎めいた存在のセノバイト。それをこうもあっさり正体をばらしてしまった上に、院長先生をセノバイトに変身させてしまうとは。

さて、人気作である本作は、さらに続編「3」へとなだれ込むわけですが、ここで再確認。あのセノバイトたちは、パズルを解いたから現れるわけですが、パズルを解くと究極の快楽を体験させると言いつつ、究極の痛みを与える連中。ボンデージファッションや、頭に鋲を打ち付けまくっていあり、目が縫い付けてあったり、首が切り裂かれ開いているのも、含めて、描いているのはBDSM(SMと言った方がわかりやすいか)で、世界観はあくまで、そこにあるわけです。そういう意味では院長先生の針金でぐるぐる巻きにされて食い込んで血が出て、痛いよ苦しいよという叫びをあげながら、他人にも、その痛みを与えようとウロウロする姿は、この世界観に合致しています。

と、よく覚えておいて「3」を見ますと、「3」が、いかに駄作でワケがわかっていないかがよくわかるという寸法です。これはまいったね(笑)