★ The Tsuchinoko News 2 (つちのこ通信2) ★

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【映画】レッド・ドラゴン

f:id:tsuchinoko118:20110908101017j:image:left:w220ハンニバル・レクター・シリーズ第三弾。

ではあるが、大昔、ブライアンコックスがレクターを演じる形で、
「MAN HUNTER」
(邦題:刑事グラハム/凍りついた欲望)のタイトルで映画化されて、いる。いまは「レッドドラゴン・レクター博士の沈黙」というタイトルに変更しDVDも販売されている。

そういう意味では、レクターシリーズ第4弾だし、そもそもレッドドラゴンは小説の流れからいえばレクターシリーズ第1弾だったりする。

犯人と意識をシンクロさせ、幻を見ながら、
事件を解決する刑事グレアム(グラハム)が、レクター博士を”人食いハンニバル”として逮捕するところから物語は始まる。

レクター逮捕で精神的にも肉体的にも疲れ果てたグレアムは、FBIを退任。南国リゾートで、家族と静かに暮らす。

しかし、そこに登場する”噛み付き魔”レッドドラゴン。レクターを崇敬する猟奇殺人犯。シリアルキラーの捜査に行き詰ったFBI。上官ジャック・クロフォードは、グレアムに「レクターに会ってくれ」と懇願する。
レクターのプロファイリングと並外れた推理力・洞察力・想像力で、レッドドラゴンの逮捕に結び付けたいとの思惑からだ。

f:id:tsuchinoko118:20110908101015j:image:right:w220羊たちの沈黙で、クラリス・スターリングと、檻の向こうのレクターとの、やりとりを彷彿させるように、グレアムとレクターの”犯人探し”が行われる。


レクター博士は、ご存知、アンソニー・ホプキンス。対するグレアムには、いつも主役を食う演技力を見せ付けるエドワード・ノートン
今回も、ホプキンスを食わんばかりの熱演。

上司ジャック・クロフォードには、どういうキャスティングなのかハーベイ・カイテル。カイテルは好きな俳優さんだけど、彼が演じるクロフォードには、キレもの、というかクールさはなく、妙に泥臭い。人間臭い。
最初から最後まで、たった1箇所のお笑いもジョークもなく、サイコキラーを追い詰める深刻劇場に、泥臭さは必要だろうか。
悩むところだ。

少し気になるのは、

羊たちの沈黙を受けて、製作されたハンニバル
両者は、異なる雰囲気で、それぞれに別の魅力があったが、本作レッドドラゴンは、やたら、羊たちの沈黙を意識した作風になっているところ。

f:id:tsuchinoko118:20110908101016j:image:left:w220クラリスが、グレアムに。
ジョディ・フォスターが、エドワード・ノートンになっただけ。

という印象がぬぐえないところは、どうだろう。

手堅い興行成績を狙っただけともいえる雰囲気を感じる。

とはいえ、ホプキンス vs ノートンのやりとりは、演技派同士の対決。
かなり見せ付けてくれる。

また、羊たちの沈黙ハンニバルでは、犯人などの脇役は、
ほんとにちょっとしか顔を出さないが、レッドドラゴンは、主役級に、登場し、その猟奇さをアピールしている。
こっそり、ちょい役で、パンツいっちょになって殺されるだけで、登場するフィリップ・シーモア・ホフマン。なんで、こんな重厚な端を・・・・

ちなみに、監督は、ブレッド・ラトナー。
プリズン・ブレイクを製作し、Xメン ファイナルディシジョンを監督した人だったりする。