★ The Tsuchinoko News 2 (つちのこ通信2) ★

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【映画】HK/変態仮面

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スーパーヒーローアクションである。もう、この見た目なので、まじめに解説すべきものなのか非常に悩むが、まさかの実写映画化を決めたのは俳優の小栗旬。本作の大ファンらしい。

どMの刑事と、どSの女王様を両親にもつ色丞狂介(しきじょうきょうすけ)は、ある日遭遇した銀行強盗事件に巻き込まれる。覆面をして犯人を倒そうとする狂介だったが間違えて女性用パンティをかぶってしまう。そのとき、今まで感じたことのなかったエクスタシーを感じた狂介。両親より引き継いだ血が覚醒し、人間の潜在能力を100%引き出された超人「変態仮面」へと変身する。

めちゃくちゃな設定はアメコミに通じ、このルックスなので、どう考えても大人のコメディだと思うが、週刊少年ジャンプドラゴンクエストに並んで連載されていたことや、登場人物は、いたく真面目にストーリーを展開していて、スーパーヒーロー然としているのが何といえばいいか、異常だ(笑)

ともかくそんな原作が公の場に、しかも実写で映画化されるとは、いったい誰が想像したのだろうか。しかし現実に、本作は公開される。(公開されてしまった)

どうせ下ねたコメディだからと、ナメてはいけない。

主人公変態仮面・色丞狂介を演じる鈴木亮平の、筋肉隆々の役作り、押し殺した発声、ほぼ全裸にパンティをかぶり網タイツでの拳法アクション。信じがたいが、たしかに格好いい。敵役にムロツヨシ安田顕、濃い顔ぶれで主人公を窮地に陥れる展開も、そして変態仮面であることに悩み、しかしそれを克服する、スパイダーマンのようなサクセスストーリーにも脱帽。

信じがたいことだが、これだけ不真面目な設定において、佳作として仕上がっている。

劇場で「変態仮面」、DVDの購入時に「変態仮面」と言わずにすむように「HK」と冠がついている余計なお世話にも、どこまで凝るのかと、驚きを隠せない筆者であった。

しっかり予想外のヒットだったようで、海外でのオファーもあるという。

好きな人だけが楽しめるだけではなく、変態仮面を知らない人がはじめて見てもおおいに楽しめる漫画を下敷きにした”非常にめずらしい”成功事例でもあると思う。

 


映画「HK/変態仮面」予告編 - YouTube