【音楽】浜田麻里
今は亡き樋口宗孝(LOUDNESS/ドラマー)のプロデュースにより「麻里ちゃんはヘヴィーメタル」だったか、ヘヴィメタ・アイドルを標榜するようなノリで 80年代の初頭にルナティック・ドールでデビューしたのではなかったかと記憶している。ちょうど、LOUDNESSを聴きかじっていた頃だったので、当時のヘヴィメタ業界にめずらしい童顔(アイドル顔?)の女性ヘヴィメタ・ボーカリストということで鳴り物入りだったような気もする。
筆者が、その存在は知っていつつも興味を持ったのは、3枚目のアルバム Misty Lady あたりで、それまでは Munetaka Higuchi Project 一色だったものが、BOW WOW の山本恭司を作曲陣に招き入れてみたり、自作(作詞作曲)のアルバムタイトル曲を入れてみたり、ジャケットもヘヴィメタというより、少々ポップスよりのアルバム。セルフ・プロデュースとのこと。
このままポップスに行くのかと思っていたら、はじめてのシングル「ブルー・レボリューション」では、ポップスとヘヴィメタの中間のような独特の音楽性に、驚かされたりした。
この頃は、例のビーイング下での活動で、ちゃっかりオリコン1位とかいう思いっきりメジャーな歌謡曲然としていたような頃でもあり、浜田麻里の知名度を一気に押し上げる。
その後は、海外スタジオやミュージシャンを積極的に取り入れ、そのままシンガー・ソングライター・プロデューサーで、女性ポップス界に突き進んでいく。
いわゆるニューミュージックというのか、ゆ〜みんとかおざきあみとか竹内まり屋とか、とは、一線を画した独特のパワフルな超高音の歌唱法が魅力的で、初期のヘヴィーメタルにポップスを織り交ぜた路線が筆者好みであったりもする。
最新の(今年の2月発表)レジェンダは、これまたチャートも10位以内にランク入りするなど、活躍もめざましい。仮に、ゆ〜みんらをライトサイドとするなら浜田麻里はダークサイドだと30年近くずっと思って、よくも飽きずにこっそり聞いているのだが、はたして、こんなことを言うと怒られるのだろうか。
それにしても、その歌唱力(高音・ハイパワー)には、いまだに度肝を抜かれるし、容姿も衰えを知らずで、いやほんとに、この方には元気と、やる気をいただける。
いろいろとオススメはあれど、ヘヴィメタ感とポップス感がほどよく混ざった名曲ノスタルジアをどうぞ。2010年版。