【映画】ゴースト・ライダー
筆者は正直言ってニコラス・ケイジがアメコミ・ヒーローを演るとは考えてもみなかったが、本作「ゴースト・ライダー」の主役ゴースト・ライダー/ジョニー・ブレイズを演じるのは紛れもなくニコラス・ケイジであったりした。
サーカスの芸人ジョニー・ブレイズは、肺癌で死に瀕した父親を治すことを条件に、悪魔:メフィストと契約を結ぶ。しかし父親は健康な体になった直後に事故死。悲嘆にくれるジョニーは、サーカスも恋人のロクサーヌも捨てて旅に出た。
時が過ぎ、ジョニーは、不死身のバイクスタントとして著名になっていた。
そして時を同じくして、メフィストの息子・ブラックハートが地上に姿を現した。ブラックハートは父メフィストを倒すため、千の悪しき魂を思うままにすることができる「サン・ヴェンガンザの誓約書」を探していた。
再びジョニーの前に現れたメフィストは、悪魔の契約からの解放を条件にブラックハートを滅ぼすことを命令する。こうして、父の形見のバイクとジョニーの肉体を地獄の炎が包み、燃える髑髏の顔を持つゴーストライダーが誕生した。
と、相変わらず大風呂敷を広げまくった荒唐無稽な設定とストーリーで、登場するゴースト・ライダーも、演じているのはニコラス・ケイジだが、ドクロの顔が常に燃えている(時には全身も燃えている)やたらと派手なキャラで、もちろんケイジの声はすれど姿は出てこない(笑)
燃えさかるハーレーダビッドソンと、燃えさかる鎖を振り回し、必殺技「ペナンス・ステア(贖罪の目)」で、これが"自分がかつて犯した罪と他人に与えた苦痛の全てが降りかかる"という睨み技。かなりキレたヒーローであったりする。
さらには、それで正義のために戦っているわけではなく、「悪魔の契約」からの解放という、ひどく個人的な目的で、しかも、悪魔の息子相手に、悪魔(自分)を殺されないように、という、悪魔もこれまた、ひどく個人的だったりする。
ひょっとすると、息子ブラックハートが、それで世界をどうのこうの、と言ってるので最も大きな大義名分を持っていたのではないだろうか(笑)
ある意味、みな人間くさい(笑)
はたしてこれをヒーローと言っていいものだろうか?
しかし次回作2では、ちゃっかりヒーローだったりするのだった(笑)