【映画】ドリームハウス
007のジェームズボンド(6代目)を演じる伊達男ダニエル・クレイグ主演のサイコ・スリラー。
家族と向き合う時間を増やそうと、ウィル(ダニエル・クレイグ)は会社を退社して郊外の家に引っ越すことにした。引っ越し先は、父親以外の家族が全員惨殺されたいわくつきの家だったが、妻リジー(レイチェル・ワイズ)や子どもたちと穏やかな日々を送れることにウィルは満足だった。しかし、不気味な男が家の周辺をうろつき、子どもたちが幽霊らしきものを見たと騒ぐなど、不審な出来事が相次ぐ。そんな中、ウィルは向かいに住むアン(ナオミ・ワッツ)から、以前の居住者一家殺人の犯人が彼らの父親で、いまだに捕まっていないと教えられる。ウィルは、一連の事件について調べ始める。
容疑者はピーターという男。しかしピーターは心神喪失状態での犯行とされ不起訴処分になって精神病院に入院させられていた。
ウィルは、ピーターを訪ね精神病院へと向かうが、そこにはピーターはいなかった。
実はピーターとは・・・・・(以下ネタバレ)
サイコ・スリラーというジャンルから、こういうのが好きな方は(ネタバレ)の結末について、おおよその察しがつくことと思う。筆者も察しがついてしまった一人である。
こうなってくるとスリラーとしては面白くなくなってしまうのだが、本作では、むしろその後の内容に、ぐいぐいと引っ張られる。
ウィルの自分探し、一家惨殺事件の真相はなんだったのか、伊達男ダニエル・クレイグの名演で、悲惨な運命をたどってきた一人の男の軌跡が丁寧に描かれる。
そして(ネタバレ)が、さらにどんでん返しで。
ラストは涙なしでは見られない。
ホラーに人間ドラマを織り込んだのはスティーブン・キング(モダンホラーと呼ばれる)。本作は、サイコスリラーに深い人間ドラマを織り込んだ名作である。