【音楽】DEBF3
小室哲哉氏の新譜として登場したのはいわゆる EDM (Electoric Dance Music)と自称する作品で、小室哲哉してないなぁというのが第一印象であった。
先行して発売されたシングルカットになると思われる「Now 1」は、ナウワンと読むのではなく「イマイチ」と筆者は読んでしまい、聴いてみると、確かに「いまいち」であった。
ただしそれは小室氏の音楽だと思うからで、80年代から延々と続く(別に新しいわけでも何でもないテクノ系の1ジャンルである)EDMは、筆者的には大好物で、itunes でしこたま DL購入していたりする。んなもので、その中に埋もれた1曲と思えば、さほど悪いわけではない。
しかしながら小室氏の良いところは、あきらかにフォークの流れを組むメロディラインで(というと、ファンに怒られてしまいそうだが)、それでいて当時の”洋楽”をパクったようなものが混ざっているのが筆者的には非常に評価が高い理由であったりもする。それで何十年もファンを続けていられるのだ(笑)
それを期待していたための肩すかしが本作であったのは言うまでもない。
2枚組の後半は、昔のヒット曲集のリメイク版だが、これも妙なEDM風アレンジで、やはりよくあるEDMに埋もれた1曲程度にしか聞こえなかったのは残念だった。
もちろん、これが小室哲哉氏の新作だと思わなければ、BGMとしてはよく出来ているし、いままで EDM を聴いたことがない方々向けには、ソフトEDMの入門編で、目新しいのかも知れない。
もうしばらくすると、globe版でのEDMも発売されるようだ。
コムロ氏、多摩ネットワークよりも globe のほうが EDMには乗りやすい原曲群ではあるので、ケイコさんの歌声を壊さないでどこまで”和風EDM”に出来るかは、ちょっと楽しみだったりもする。
なんとかブレイクしたいと焦っているようにも感じる本作。
まさしく「いまいち」であった。