★ The Tsuchinoko News 2 (つちのこ通信2) ★

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【映画】伝説巨神イデオン劇場版

f:id:tsuchinoko118:20120809145425j:image:left:w260筆者は基本的にはガンダム世代なので、ガンダムを知ってるのか知らないのかといえば、いわゆるファーストガンダムだけ現役世代なのでたいへんよくご存じである。あまりテレビを見ない幼少期(今もだ)だったが、周辺はガンダム、ガンダム、ガンダム。男の子も女の子もガンダム、ガンダムだったのだったが、やはり”メカ””戦争”よりも人間ドラマとしてのガンダムに興味津々で、総監督の富野氏のつづき作品である「伝説巨神イデオン」の方がよっぽど濃い人間ドラマで、こっちの方が好みであった。
”メカ””戦争”よりも、同胞にも邪魔者扱いされ宇宙を逃げ回り、最後までよくわからない無限のエネルギーをもつ”イデ”に翻弄され続け、たとえ運命であったとしても、こんな甲斐のない運命は絶対に認めない、と主人公の少年が嘆くほどに、ふりまわされ、最後は全員死んでしまう、という壮絶な(ヤケクソな)ストーリーが大変よかった。
その後プラモデルで大もうけ・・・大流行になり、次々と新作が公開されるガンダムに比べて、途中打ち切りでおよそ30年前の劇場作品でこれっきりな本作なので、カンタンにあらすじを。

宇宙移民がはじまってずいぶんと経過する未来の地球。移民先の惑星ソロ星では、大昔に地中に埋められたと思わしき巨大な建設機械が発掘され、研究が続いていた。そんなとき、地球〜ソロ星の一直線上の向こう側にあるバッフクランと名乗る人間型の異星人が「無限の力をもつという伝説の巨神」を探すためソロ星に現れた。ひょんなことから、戦闘状態に陥り、敵対する二つの文明・地球とバッフクラン。そのとき、巨大な3つの建設機械は急に動き出し、合体し、巨大な人型のロボットになり、バッフクランを殲滅した。なかば自動的に動き出した巨大ロボットと、さらに同じく地中に埋まっていた巨大な宇宙船は、どたばたのまま宇宙に旅立ったのだった。全くあてもなく。
執拗に追いかけてくるバッフクランと続く戦いであったが、その中で、このナゾの建設機械の正体が少しづつわかっていく。

はるか昔、超高度な文明を持った”人類”は、精神をエネルギーに変換する技術を開発、失敗した。研究の”成果”は、”人類”の何十億もの意識を吸収し、文明を滅ぼし無限の力を持つ「イデ」という存在となった。
その出自より、人類がなくては生きられない「イデ」は、自らが生きるために、地球人とバッフクラン人を生み出し、”良き種族”の出現を待った。
地球人たちとバッフクランの出会いは偶然ではなく「イデ」によって仕組まれたものだったのだ。
しかし、その「イデ」の目的に反し、地球人とバッフクランは互いに争い戦火は宇宙全体に広がっていった。
「イデ」は、二つの種族を”悪しきもの”として滅ぼし、また新たな生命体を生み出し、最初から始めることにした。


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ほとんど、どこかの宗教物語のようだ(笑)
とても子ども向けの、ロボット・アクション・アニメに思えない。
なにしろ最後には出演者全員が死んでしまうという、すさまじい内容で、毎週の人体破壊描写は、今なら間違いなく R15。子ども向けなのに、子どもは見てはいけないものに指定されていたことであろう(笑)

本作を心のトラウマに残し、活躍する映画人も多い模様。

DVDは再発され、ごくごくまれに有料放送などでも放送されている。
技術的には、30年も前の作品なので、なんとも言いがたいが、作品の持つ無責任なほどのパワフルさには圧倒される。

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おそろしくダサいデザインの建設機械(トランスフォーマーのような企画だったのではないかと推察している)が、とても格好よく見えるから不思議だ(笑)非常に個人的な話しで申し訳ないが、今も昔も、なぜかハルル様と呼ばれることのある筆者であったりした。