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★ The Tsuchinoko News 2 (つちのこ通信2) ★

重要な話から、どうでもいいことまで。ほとんど役に立たないことを書き連ねています。

【映画】さよならジュピター

f:id:tsuchinoko118:20120801140952j:image:left:w260日本沈没」「首都消失」でおなじみの日本の壊滅パニックならこの方、小松左京原作、さらに総監督と現場でも大活躍した、知る人ぞ知る駄作「さよならジュピター」。久しぶりに日本映画チャンネルで放映していたので、HD版で見たのだが、何回見ても駄作で、気合いが「のれんに腕押し」「ぬかに釘」。

人類が180億人にふくれあがり宇宙にも進出していた22世紀。木星を太陽にしてエネルギーを得ようと三浦友和は奮闘していた。

火星ではナスカのそれのような巨大な地上絵が発見され、冥王星付近では次々と探査船が消息を絶っている。木星ではジュピターゴーストと呼ばれる宇宙人のような存在が発見され、地球上ではジュピター教団が適当な歌を歌っていたら、イルカのジュピターがサメに襲われ絶命した。
もう、このあたりで、まったくまとまりがつかない大風呂敷のような気がするが、クローズアップされるのは、「冥王星付近での探査船消失」。

実は小型のブラックホールが地球に迫っているのだという。

もちろんブラックホールが地球に届けば、人類はみな滅亡だ。
さすが小松左京原作。とりあえず人類はみな滅亡なのだ。

そこで三浦友和は、木星を太陽にしようという計画を変更して、木星を爆破するという。そうすれば、ブラックホールの軌道はズレて、人類はみな助かる、というのだ。

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しかしジュピター教団がそれを許さない。教団は、木星太陽化計画の最前線基地ミネルヴァ(この時点では、木星爆破計画の基地)に侵入し、計画を阻止すべく爆薬を多数仕掛ける。もうすぐ木星爆破の時間。「さよならジュピター」。ところで実はジュピター教団には、三浦友和の昔の恋人(山口百恵ではない)がいた。思わぬところで再会する二人は、おもむろに無重力セックスをするのだった。こんな時に、いきなり。


木星が収縮し、いままさに爆発しようとするそのとき、巨大なクジラ型の宇宙船ジュピター・ゴーストが、泣くように歌う。
火星のナスカ絵は、すっかり忘れ去られたが、そんなことはどうだっていいのだ。人類が救われてばんばんざいだ。

f:id:tsuchinoko118:20120801140951j:image:left:w220ともかく話を詰め込みすぎで、何が何だかよくわからないストーリー展開で、火星のナスカ絵が忘れ去られたように、もうちょっと整理し「宇宙人との遭遇」なのか、「歴史もの」なのか、「恋愛もの」なのか、小松左京お得意の「人類滅亡もの」なのか、はっきりしたほうが良かった。

ちょうどスターウォーズが来日した日、「日本でも本格的なSFを」と気合いはいりまくりで取り組んだはよいけれども、公開するなり失笑を買い、興行的にも失敗。中心に飛び出してきた小松左京も借金だらけになってしまったそうな。せっかくモーションコントロールカメラを導入したものの、ブルーバックがはっきりわかるようなマスキング処理に、ダイレクトマットプロセスによる、ものすごく粗い画像。吊り糸による操演が、宇宙も大気圏内の空も大差なく、ここがいったいどこかのかわかりずらい上に、ストーリーもわかりずらい。破綻してるかも。

f:id:tsuchinoko118:20120801140953j:image:right:w300ラストのユーみんによる主題歌が、80年代をよく現しているが、その歌詞の内容は、あまり映画の内容の主題によらず、最初から最後まで観客が置き去りの迷作であった。

とりあえず、ジュピターを太陽化あるいは爆破するのだから、ジュピター教団という名前も、ジュピターという名前のイルカも、ジュピターゴーストというナゾの宇宙人も、ややこしすぎるところから修正したい。