【映画】スターウォーズ ジェダイの帰還
実はパパだったダースベイダー(アナキン・スカイウォーカー)だったが、実は妹だったレイア姫だったりして、だんだんアメコミの様相を呈してきたスターウォーズシリーズの三作目は、すべてを結末にムリヤリひっぱっていく完結編。公開当時は「ジェダイの復讐」で、筆者はいまだに”帰還”に違和感がある。作中のジェダイのイメージではなく、単に、最初見たのが”復讐”だったので、それですっかり覚えてしまったからであって他意はない。
前作で、広げるだけ広げた大風呂敷をたたむため、物語の冒頭30分以上をハンをジャバから救出するシーンに割かれているので、どうしても後が”駆け足的”になってしまうのは仕方がないとして、ともかく前作よりも、ストーリーは判りやすくなっている。
なんといっても、ついに登場の銀河皇帝(パルパティーン)が良い。
もし、皇帝が出てこなかったら、筆者などは”生粋のスターウォーズファン”ではないので、DVDBOXセットを買うこともなかっただろう。
ジョン・ウイリアムズの書く皇帝のテーマ。
暗く陰鬱な旋律をバックに、ものすごく悪そうな態度、悪そうな声、とてもわかりやすい悪を演じてくれるイアン・マクダーミドが、指先から、雷を放つ。作戦も、とにかく汚いものが多く、ダースベイダーよりも、とことん悪い。この悪さがいいのだ。
反面、勇敢で愛らしい(とされる)イウォーク族が大活躍で C3POやR2D2の影が薄くなってしまったのは残念。
ネタがないのか第2デススターというのが登場するが、キャラクターは、わんさか増えるのに兵器になると、これといって新しいのは出てこないのは、これいかに。(出てこなくても別に構わないけれども)
ともかく、アナキンの反則によって倒される皇帝と、皇帝が倒れたら、あっさり勝ってしまう反乱軍。冒頭30分を、つじつまあわせに時間を割いたせいか、どうも、あっけない。
しかし特撮の方は、Too Many!な光学合成バリバリで、これ以上はムリというほど極めた感のある映像が繰り広げられる。実際、この作品後は、どんどん CG が普及し、浸透し、現在では、ミニチュアセットで光学合成など、すっかり見られなくなってしまった。
スターウォーズの新三部作も、思いっきりCGで、本作は光学合成の最後を飾る作品でもある。
公開当時「実は9部作で・・・」という、まことしやかな噂があり、”皇帝”より、はるかに強く、はるかに悪いキャラクターが出てきたり、ダースベイダーは実は生きていた!とか、13日の金曜日みたいになるのかと、思っていたが「後」は無かった。よかった(笑)
そのかわり、セバスチャン・ショウは、実は、ヘイデン・クリステンセンだった、と・・・