★ The Tsuchinoko News 2 (つちのこ通信2) ★

重要な話から、どうでもいいことまで。ほとんど役に立たないことを書き連ねています。

【映画】スターウォーズ 帝国の逆襲

f:id:tsuchinoko118:20120720162825j:image:left:w260ある日突然SFブームになった80年代の幕開けに、スターウォーズの2作目(続編)が銀幕にお目見えした。この2作目は、とにかく新キャラクターが多く、舞台も見所も多すぎるくらいてんこ盛りで、宇宙冒険活劇としては大満足なほどだが、その分「明らかにされないナゾ」という名目の、週刊少年マンガのような無責任な荒っぽさも目立つ作品となった。(というと、ファンに怒られてしまいそうだ。すみません)

氷の真っ白な惑星ホスで、のっしのっしと歩くAT-AT。アステロイドベルトに突っ込むミレニアムファルコンとハン+レイアのシャイな恋物語に、なぞの仮面男ボバフェット。ひげが憎らしいランドと雲の街。森林の惑星ダゴバに何百年も生きているジェダイマスター・ヨーダと、死んだはずなのに、透過率80%くらいで出てくるアレックギネス。ものすごく大きなスターデストロイヤー(エクゼキューター)と、実は、パパだったダースベイダー。
前作から登場しないのは、デススターだけ。
なぜか出世しないウェッジもちゃんと出てたりしますよ。

f:id:tsuchinoko118:20120720162826j:image:right:w280話は豪華。尻切れトンボな部分も非常に多いが、それはその後公開される「ジェダイの帰還」と、(時代はさかのぼって)1/2/3で説明される(解き明かされる)ので、そこは大目に見るべきところ。

光学合成の特撮は、挑戦挑戦また挑戦という感じで、とにかく当時の最高峰の技術レベルであったことは言うまでもない。ILMの特徴である「汚し塗装(汗)」とか、なぜかきらびやかに輝かない光線、もこもことした爆発なども、このあたりで確立される。これでもかこれでもかという光学合成の嵐で、いまだかつて見たことのないアステロイドベルトシーンが見られたりして筆者的には大満足であった。

f:id:tsuchinoko118:20120720162824j:image:left:w280本作で特筆すべきは、音楽。著名なインペリアルマーチ(ダースベイダーのテーマ)、ハンとレイア、ヨーダのテーマ、そしておなじみのスターウォーズのテーマなど、個性あふれる大量のキャラクターのテーマ曲を確立したのも、本作からだ(と思う)。
前作では、いちおうの各キャラクターのテーマのような曲はあったことはあったが、あくまでも、作品全体としてのイメージで作られていたような感があったが、本作では、ジョン・ウィリアムズは、なにかあってキレたのかと思うほどに、各キャラ・各シーンのイメージを膨らませまくっての作曲と演奏。音楽だけでも十分に成り立つような世界観には、度肝を抜かれたのが正直なところだった。

それからポスターがよろしいですな。
生頼範義氏の作品。
当時、小節版のいつまでも終わらない主人公が行方不明になっても全然終わらない幻魔大戦(角川文庫)の挿絵も氏の作品だったので、妙な愛着があったのだった。

そして、ナゾがナゾを呼ぶ大盤振る舞いの話しを、次作で収束させるという。乞うご期待。そう考えると、本作って、見せ場てんこ盛りの割には、話しらしい話しって、あんまりないような気が今もしているのだった。