読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

★ The Tsuchinoko News 2 (つちのこ通信2) ★

重要な話から、どうでもいいことまで。ほとんど役に立たないことを書き連ねています。

【映画】シャイニング

f:id:tsuchinoko118:20120708085317j:image:left:w300スティーブン・キング原作でスタンリー・キューブリック監督作品の、たぶんオカルトホラー。コロラドのロッキー山脈山頂にあるオーバールックホテルで冬の間の管理人募集に応募、採用されたジャック・ニコルソンは、ホテルに潜む悪霊たちの導きにより、どんどん気が触れていく。という内容。

ただただ、ジャック・ニコルソンのエキンセントリックな気の触れ方に注目する作品で、不気味な笑いで「ひゃ〜ず じょに〜」と、オノでたたき割った扉から顔を覗かせるシーンは、ポスターにもなり著名。

しかしながら、原作者のスティーブン・キングは、本作を駄作とこきおろし自ら4時間近いテレビ映画作品をつくりなおしている。
よくよく考えれば、タイトルの「シャイニング」。超能力の一種で、その場の過去を見たり、未来を予知したり、テレパシーで会話したりするもので、オーバールックホテルの黒人のコックと、本来はたぶん主人公である少年が持つ特殊能力を”シャイニング”と呼ぶ。ホテルの悪霊も、いにしえの昔から潜んでいるものが主人公で、ジャック・ニコルソンの前にいた管理人が家族を皆殺しにしホテルに火をつけたことは、この悪霊の仕業によるもので、別に、この管理人が主体でもない。
この点で、キューブリックの描くシャイニングは、「シャイニング」という言葉の説明は、ちらりと出てくるし、確かに予知やテレパシーなど出てくることは出てくるが、そんなことはどうでもいいかのように、ただただニコルソンが気がふれていく様を描く。

f:id:tsuchinoko118:20120708085318j:image:right:w260
ネタバレになるが最終的に、ニコルソンは、そのまま気がふれて、悪霊の仲間になってしまうのだが、スティーブン・キングのシャイニングでは、家族が助け合ったり、悪霊にとりこまれるのも家族を助けようと犠牲になった部分もありで、かなり様相が違う。

DVD版では、監督の娘さんが撮影したメイキング・ドキュメンタリーが収録されているが、その中で、キューブリックが「時間がない、時間がない」「映画としておもしろくない」と、どんどん脚色を現場で変更している様子が映し出されている。

f:id:tsuchinoko118:20120708085316j:image:left:w260
筆者的には、たしかに原作とは全く異なるものになってしまっているが、そこは映画。監督作品として独立して評価されるもので、原作をなぞったから偉いというわけでもないと考えており、「ただただジャック・ニコルソンが気がふれていく映画」で、いいのではないかと思っていたりもする。つくりなおし版のシャイニングも一応見てみたが、なるほど原作に忠実ではあるし、シャイニングという能力が大活躍だったりするも、「悪霊」が、非常にあいまいな存在になってしまい、存在するのかしないのかよくわからない程度まで”格下げ”されてしまい、おもしろいかというと、「映画としておもしろくない」のである(笑)

ぞっとするホラー。それが本作のすべてではないかと。

そしてあちらこちらでパクられまくるほどの影響力を残し、ホラーの古典の大御所の一つになったところでも評価の高さがうかがい知れるのではないかと。