【映画】バットマン・フォーエバー
マイケルキートンは降板。イイ男のバルキルマーにバトンタッチのバットマン。監督もティムバートンから、ジョエルシュマッカーに交代。キャストもスタッフも大幅にリニューアルの、バットマン第三作目は、「3部作」の最終章のようなタイトル「フォーエバー」を冠する。
前作リターンズのようなドロドロさはなく、ご家族も楽しめる元気で明るい一作となったが、バットマンと言えば、少々頭のネジの外れた大金持ちのブルースウェインと、同様に少々おかしなヴィランが登場する物語なので、明るく正義を振る舞われても、どうも釈然としない。
少しだけ暗さは残っているものの、のっけから、トミー・リー・ジョーンズの非常に濃いトゥーフェースが暴れ回り、ジム・キャリーのナゾラー(笑)が、とにかく最初から最後までハイテンションで、見ていて疲れてしまった。筆者は体力がないのだ。
話はというと、ナゾラー(笑)があやしい装置を作り脳みその中身を3Dビジョン化し、大もうけを企み、”バットマンの正体”を暴こうとし・・・という物語。主役は、ナゾラーなのだ。
そこに、物静かなイイ男バットマンが絡んでいくのだが、すっとんきょうな相棒ロビンも登場し、正義のほうも悪党のほうも、とにかくやかましい。せっかくバットマンの精神的な問題と、美貌のチェイス博士の精神的な葛藤なども描いているのに、そうした繊細な部分を、ナゾラーとロビンが土足で踏み荒らしていく、というすさまじい作風になっている。
しかし、前作を越える大ヒットとなるのだから、世の中不思議なものだ。
フォーエバーと冠しているのに、次は、アーノルド・シュワルツェネッガーとユマ・サーマンが登場する「続編」が出来上がることになってしまった。
トミーリージョーンズもニコール・キッドマンも結構好きな俳優さんに属するのだが筆者は、絶対に本作は評価しない(笑)