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★ The Tsuchinoko News 2 (つちのこ通信2) ★

重要な話から、どうでもいいことまで。ほとんど役に立たないことを書き連ねています。

【映画】レザボア・ドッグス

あんまりオススメしない映画

f:id:tsuchinoko118:20120530163625j:image:left:w240クェンティン・タランティーノ監督の(たぶん)メジャーデビュー作品。タイトルのレザボア・ドッグスは直訳すると「掃きだめの犬」だが、邦題風にいうなら「チンピラ」とか、そんなニュアンスかも知れない(たぶん)

超低予算作品で、全編ほとんどが、ひとつの倉庫の中で、あーだこーだと会話し、ものすごく残虐な暴力が描かれる。そして、いかにもタランティーノ監督な、「ぜんぜん無意味な会話」もしっかり長丁場で冒頭部分に登場する。

話は、というと、パルプフィクションよりも骨子はしっかりしていて、おおよそ次の通り。

宝石強盗をもくろむ”オヤジ”は、数人の”専門家”たちを集め、それぞれに「色」の名をつけた。お互いに本名や素性を知ることがないように、万が一、警察に捕まってもゲロできないように。「ミスター・ホワイト」「ミスター・オレンジ」「ミスター・ピンク」「ミスター・ブルー」「ミスター・ブラウン」・・・・
いよいよ宝石強盗の日、どうやら「警察の犬」(おとり捜査官)が紛れ込んでいたようで、犯行は失敗、何人かは警察との銃撃戦で死んだようだ。あらかじめ決められていた倉庫に集まり、誰が”犬”か、なぜ”失敗した”のか、これからどうなるのか、推論というよりは言いがかりとケンカ。
ミスター・オレンジは、逃走中に、うっかり腹を打たれて死にかけている。
ミスター・ブロンドは、若い警察官をさらってきて、「こいつに”犬”が誰か吐かせる」と、殴り、蹴り、耳をそぎ、ガソリンをかけ、火をつけようとする・・・そのとき・・

f:id:tsuchinoko118:20120530163624j:image:right:w260基本的には、宝石強盗に失敗した犯罪集団が破滅していく過程が描かれる。

ただし、強盗の計画や、強盗の現場、などなど、一般的なクライム・サスペンスで描かれる詳細な描写はなく、ただ、失敗した連中の会話と暴力だけで最後までひっぱっていく。時折挟まれる、各それぞれの「強盗までの」日々が、キャラクターや話に肉付けしていく。



f:id:tsuchinoko118:20120530163623j:image:left:w260
そのスタイルや、あまりに残虐すぎる暴力描写に、ナイスな音楽、複雑なプロットなどから、カルト的な作品の一つとされる。まだ無名だったタランティーノに出資して、ハリウッド作品として製作されたのは、ハーヴェイ・カイテル(ミスター・ホワイト)あってのこと。カイテルは、”地獄の黙示録”の主役を途中で降板、ハリウッドとモメて、苦渋をなめた日々がある。そのことあってか、なにかとインディーズ映画に力を貸す。その一つの作品が、本作レザボア・ドッグスであり、その後のタランティーノの出世劇は、誰もが知るところである。

何度観ても飽きない「懲りない面々」の残酷破綻劇をぜひお楽しみください。