【映画】X-MEN ファイナル・ディシジョン
仲間を守るため第2作で死んだはずのジーン・グレイ。その強力なテレキネシス(念動力)には理由があった。彼女の中に眠る、もうひとつの邪悪な人格”フェニックス”。それが、いま目覚めようとしていた。
必死で彼女の暴走をとめようとするプロフェッサーX。地上最強のサイコキネシスをもってしても彼女には勝てなかった。分子レベルにまで粉々に粉砕され消え行くプロフェッサーX。
対人間への戦争を声高々に叫ぶマグニートー率いるミュータント軍団「ブラザーフッド」。対ミュータントへの特効薬「キュア」を開発、武器として軍隊を編成する人間。
そして、間に「X-MEN」。そして、ジーン・グレイ”フェニックス”
シリーズ3作目は、1,2と続き、常に内包していた「人間vsミュータント」の対立が、ついに戦争となって眼前に繰り広げられる。
VFX(CG)による超能力シーンはもとより、そのシナリオがすごい。善だったジーン・グレイは地球を滅亡の恐怖に叩き込むほどの破壊神=悪役に、単なる記憶を失った”ならずもの”だったウルヴァリンはX-MENを率いるリーダーに。どことなく弱気だった、アイスマン、ストームも立派な戦士に。最高のスナイパーだったミスティークは単なる一人の女に。
すべての愛すべきキャラクターは、しかるべきポジションへと変身(成長)をとげる。
映画のポスターでもわかるとおり、ストーム(ハル・ベリー)が髪型もスッキリで中央に(笑)新しいミュータントも多数登場するが、どちらかというと1作目に回帰したように、主要なキャラクターを中心に据えて、掘り下げて描いている。
あまり期待せずに観にいったのだが、あまりに劇的なシナリオの上に成り立つハイレベルなVFXアクションに、びっくりするほど、よく出来てるじゃん、と、大満足であった。とくに人体破壊シーンは二重丸。
それにしても、エンドロールの後に出てくるワンシーン。あれで、なにもかもが台無しになってしまった気がするけど、どんなもんでしょ。