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★ The Tsuchinoko News 2 (つちのこ通信2) ★

重要な話から、どうでもいいことまで。ほとんど役に立たないことを書き連ねています。

【映画】ときめきに死す

あんまりオススメしない映画

f:id:tsuchinoko118:20120516165554j:image:left:w240当時の歌謡曲界のスーパースター沢田研二演じる”孤高のテロリスト”=彼が、宗教団体のトップを暗殺しようとするが失敗し、自害する。

その彼を別荘で面倒を見るように頼まれた杉浦直樹演じる”歌舞伎町の医者”=私の視点で描いたサスペンスというか、なんというか、非常に風変わりな作品。

監督は、森田芳光。出世作となった「家族ゲーム」に続いて、独特の演出でアバンギャルドというか、シニカルというか、不思議なできばえになっている。正直言えば、わけがわからない(笑)80年代の作品で、いかにも、これぞ80年代という作品である。


f:id:tsuchinoko118:20120516165553j:image:right:w240終始「ですます調」で話す登場人物と、”暗殺するターゲット”を決めるパソコン(この当時なのでマイコンかも知れない)。
無口だがストイックに、暗殺のための訓練を続ける「彼」。たまに一般人と接触すると、ぼそぼそと「殺すぞ」。

そこに非常に人間的な「私」が絡んでいく。

一見、沢田研二が主演のように見えて、実は私=杉浦直樹が主人公だと筆者は思っている。実際、アジア太平洋映画祭助演男優賞を受賞していたりするほどの名演で、ほんとうに助演なのか疑わしい(笑)

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作中、一般の人や警察らとトラブルになると、それまで穏やかに敬語で接していた「私」は、突然、べらんめぇ調になり、ヤクザ風に「かぶきちょうの人間をナメるんじゃねぇよ」と脅したり、捜査にやってきた警察に対しても流ちょうに口八丁で対応したりする。暗殺を依頼したナゾの組織から送られてきた女性が、うっかり「彼」を興奮させてしまったときも、あわてふためきつつも、あっという間に解決してしまう、スーパーヒーローぶりだ。

これでラストに、孤高のテロリストである「彼」が暗殺に成功するのなら、また話は別だが、最後まで毅然として面目をたもつのは「私」の方だったりする。

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ストーリーは、最初にも書いたがわけがわからない(笑)話を追いかけようとしてはいけない。ますます、わけがわからなくなるからだ(笑)なぜ暗殺なのか考えてはいけないし、なぞの組織の正体を推察してはいけない(笑)

杉浦直樹の演技を観ているだけで、かなり面白くなるので大変不思議な作品。(たまに、ぼそっと「殺すぞ」とつぶやく沢田研二も楽しんでください)テレビでは、誰もが知っている名脇役の杉浦直樹だが、本作での突出した名演は、「代表作」といっても過言ではないと筆者は勝手に思っていたりもするのだった。