★ The Tsuchinoko News 2 (つちのこ通信2) ★

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【映画】ムカデ人間

f:id:tsuchinoko118:20120510124412j:image:left:w220田舎町に車で遊びに行ったリンジーとジェニーは車がパンク、身動きがとれなくなった。助けを求めた先はドイツ人医師のヨーゼフ・ハイター博士の家だった。かつてはシャム双生児の分離手術の名医だったハイター博士には、ひとつの夢があった。それは、分離手術ではなく結合手術。

人間の口と肛門、内臓を結合しムカデ人間を創り出すことだった。

田舎町系ホラーであり、マッドサイエンティストものである本作は、その絶句する下劣なネタで一部のマニアで大ウケし、インターネットで話題に。DVDのみ発売予定だったものが劇場公開までされたという、いわくつきの珍種ホラー作品である(と、思う)



f:id:tsuchinoko118:20120510124410j:image:right:w220冒頭に書いた、あらすじが本作の全てで、それ以外に特筆すべき箇所はない、というぐらいに一発ネタ。
異常な設定からくる残虐な描写もありそうなのだが、本作では、過度に手抜きがされており、ただ「口と肛門をくっつけたムカデ人間」という”一発ネタ”に終始しており、カルトにはなり得ないほどの珍作。
ただ、もし、詳しく想像するなら、狂気じみた、その世界観に恐怖を感じずにはいられないのだが、そうはならない(と、思う)

f:id:tsuchinoko118:20120510124411j:image:left:w300ムカデ人間にされてしまうのは、車がパンクしたリンジーとジェニーの他に、カツローという日本人。このカツロー、監督であり脚本家であり俳優であるという北村昭博という方で、作中、関西弁で叫びまくっている。
なまじ日本語がわかるから悪いのか、マッドサイエンティストがおぞましい手術の内容を説明している時も、ムカデ人間にされてしまってからも、その関西弁がやかましすぎて、かなり笑えてしまう。博士の説明など、耳にも入らない(と、思う)

外せや!おら!誰や!おまえ!  火事場の馬鹿力や!

ぎゃあぎゃあ叫び続けて作品の怖さなどどうでもよくなり、もうとにかく笑いっぱなし(と、思う)

f:id:tsuchinoko118:20120510124409j:image:right:w220こういうのが好きな人には、たまらなく笑える怪作だが、苦手な人には全くおすすめできない。宣伝で言われるようなカルトさは皆無で、どうせそうくるだろうと思っていたが、まもなく「2」が上映されるようだ。
今度は手を抜かずに、しっかりとした残酷描写にテーマをもって立派なカルト作品に仕上げていただきたいものだ(と、思う)

総じて、非常にバカバカしいホラー珍作である。