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★ The Tsuchinoko News 2 (つちのこ通信2) ★

重要な話から、どうでもいいことまで。ほとんど役に立たないことを書き連ねています。

【映画】美味しんぼ

あんまりオススメしない映画

f:id:tsuchinoko118:20120502131342j:image:left:w240グルメブームに沸くバブルな時代。札束で頬をひっぱたきさえすれば、どんな食べ物も入手、食すことができ、誰も見たことも聞いたことも食べたこともないお値段の高級なものを食べたと吹聴することがステータスとなった罰当たりな時代に、グルメマンガ「美味しんぼ」はスタートする。

誰が見ても北大路魯山人を事さらに過激にした芸術家 海原遊山が、あちらに噛みつき、こちらに噛みつき、自身が主催する美食くらぶで「もてなしの心」を説く。その実の息子 山岡士郎は、家族よりも芸術を優先する親への反抗心から家出、母方の姓を名乗り、ぐうたら新聞記者として東西新聞社に勤める。

ある日、東西新聞社の大原社主は後世に残る文化遺産「究極のメニュー」を編さんすべく、山岡士郎と、新入社員の栗田ゆう子を担当者に任じ、海原遊山を招くが、その親子の壮絶な確執ゆえに頓挫する。
しかし遊山は、ライバルの帝都新聞社と手を組み「至高のメニュー」を編さんするという。そこに「究極vs至高の戦い」を連載したいという週刊誌が登場。

かくして親子の確執=争いが日本の二大新聞社のメニュー対戦に持ち込まれることとなった。

あらすじは、このような感じ。いかにも少年誌連載作品のようなバトルもののストーリーの中で、食べ物を美味いの不味いのという斬新な切り口でマンガ作品が大ヒット。その実写映画化である。

とはいえ、原作があまりにマンガ然しすぎている上に、2時間という上映時間の制限も手伝い「リアル」な部分を描く作品となっており、あまり「美味しんぼ」マンガ作品とは関係のないオリジナル作品のようなつくりとなっている。

主演に、三國連太郎と佐藤浩市を据え、実の(当時、確執があった)親子に、遊山と士郎の確執を演じさせようという企画に面食らったが、三國連太郎=海原遊山のイメージは、かけ離れすぎ、あの超過激な暴力的で威圧的な海原遊山はここにはいない。
原作の名シーンもちょこちょこ登場するが、全体的には、「親子の確執と仲直り」がメインに据えられた人情ドラマとなっている。

グルメ・飲食を主体にした話は、愛情(魔法の調味料)などにすり替えられ、うっかりすると社会問題や時事であった原作の濃い主張は出てこない。

f:id:tsuchinoko118:20120502131341j:image:right:w300その分、原作を熟知している人からすれば肩すかしにあい、原作を知らない人にとっては、さっぱりわけがわからない作品となってしまったのは、失敗というよりは、仕方がない部分なのかも知れない。

あまり原作と映画作品を直接的に結びつけるのが苦手な筆者なので、原作は頭から追い払って見てみたが、「さっぱり、わけがわからない」という感想しか抱けなかったのは非常に残念である。

松竹映画らしい人情”味”あふれるロードムービーとして見ればよいのか。それとも、三国・佐藤の親子確執演技合戦を見れば良いのか。

筆者は、親子確執演技合戦として、けっこうな回数見ている(笑)