【映画】戦慄の絆
一卵性双生児の婦人科医、エリオットとビバリー(ジェレミー・アイアンズ二役)は、幼い時から、役割分担をしながら、何でも分け合って来た。ある日、弟のビバリーは女優(ジュヌヴィエーヴ・ビジョルド)に恋してしまう。
そして、兄弟のアイデンティティの均衡は、微妙に亀裂が入り、破滅へと向かっていく。
デビッド・クローネンバーグのサイコ・スリラー・サスペンス。
いわゆるクローネンバーグらしいグロ表現は登場しないが、赤い看護服に、オブジェのような手術道具、人体解剖図に、ハワード・ショワのBGMなど、クローネンバーグであることには間違いない。
クローネンバーグの円熟期の作品とも呼ばれ、一級のサイコ・スリラーとしての体を成している。
主演ジェレミー・アイアンズの一人二役は秀逸。見事に双子を演じ分けており必見。
破滅のラストは、破滅したらしいし、悲劇らしいのではあるが、意味不明。何がなんだか、わけがわからない。でもそこは、クローネンバーグだから、かまわない。別に、いいのだ。
オススメです。