★ The Tsuchinoko News 2 (つちのこ通信2) ★

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【映画】K20 怪人十面相・伝

f:id:tsuchinoko118:20120411132442j:image:left:w240江戸川乱歩原作でおなじみの「怪人二十面相」だが、江戸川乱歩作品の映画化ではなく、北村想作品の映画化。
原作のある映画といいつつもそこは映画。設定が、ありえない昭和日本史だったり、スタリッシュなアクションが主体だったりと、原作に忠実というわけではない。

かえってそこがよかったのか、アクションエンターティメントとしては快作に仕上がっている。とくに”ありえない昭和史”におけるスチームパンクな描写は、たいへん筆者好みで、最初から最後まで飽きることなく鑑賞することができた。

f:id:tsuchinoko118:20120411131812j:image:right:w340問題は「怪人二十面相」の本名が、遠藤平吉で、いきなり遠藤平吉と名乗るサーカス出身の青年(金城武演)が登場すること。せっかくの謎解きにして、いきなり答えを出してしまっては、タイトル通り「伝記もの」になってしまう。もちろん、平吉がまだ怪人二十面相ではなかった頃、世間を騒がせていた「怪人二十面相」の正体など、サスペンスなストーリーもあるのだが、著名な出演者だらけでは、その正体や流れがおおよそがついてしまい、つまらない。

とはいえ、痛快娯楽作品としては、非常に野心的で、ここまで面白いとは予想していなかった。この点、最大のサスペンス・スリラーであろう。

ただ、アントニオ・バンデラスのマスク・オブ・ゾロに異常に似ていたことは、筆者だけでなく多くの映画ファンが証言しているので、たぶん、ホントに似ていたのだろう(笑)