★ The Tsuchinoko News 2 (つちのこ通信2) ★

重要な話から、どうでもいいことまで。ほとんど役に立たないことを書き連ねています。

【映画】スターシップ・トゥルーパーズ3 MARAUDER

f:id:tsuchinoko118:20120208090231j:image:left:w220原作”宇宙の戦士”も戦争賛美か反戦か、と話題になったけど、その原作を黙殺 するかのように製作された、ポール・バーホーベン節全開の1作目「スターシップ・トゥルーパーズ」も戦争賛美か反戦か、と話題になっていた。あの戦争や軍の賛美に茶化し方は戦争そのものを小馬鹿にしているに違いない・・・の続々編。

予算が削られ、削られ、恐怖映画になっていたスターシップ・トゥルーパーズ2の予算の5倍!と宣伝されていたが1作目には遠く及ばない予算で、VFXも脚本もずいぶんチープになっていた。しかしながら、原作に活躍し、映画では一向に登場する気配のなかったいわゆる「パワード
スーツ」マローダーが、登場し、活躍する。最後の5分だけ。

f:id:tsuchinoko118:20120208090232j:image:right:w220それまでは、「戦争」vs「反戦」、「絶望」vs「信仰」が、ごくごく普通のシナリオで語られる。脚本はいつものエド・ニューマイヤーなのだが、どこか過激さがない。監督も兼任しているからなのか、やはりバーホーベン監督のアンモラルな過激さには及ばなかったか、いちおう製作総指揮にバーホーベンの名は冠するものの、非常におとなしく淡々とストーリーは進んでいく。1作目のジョニー・リコが再登場。あいかわらず起動歩兵のままではあるが、かなり出世しているようで、1作目のどこか甘ちゃんだった面影はなく、終わりのない戦争で黙々と任務を遂行している。

バグズの遊星爆弾でブエノスアイレスを壊滅させられてから始まった全面戦争は、すっかり膠着状態。今日も最前線の惑星では、バクズvs人類の激しい戦いが繰り広げられている。戦意高揚のため、アノーキ総司令官が「今日は死に日和」という大ヒットソングを歌い踊る。
最前線基地のひとつ植民惑星ロクサンで指揮をとるジョニー・リコ。ある日、総司令官が”お忍び”でやってくる、その時、バグズの猛攻に会い壊滅的な打撃を受ける。
総司令官と一部のメンバーは脱出後、またもや敵の攻撃に遭い、敵の勢力圏の惑星OM1に不時着、途方に暮れていた。
またジョニーは、基地を守れなかった責任を問われ、反逆罪にも問われ、死刑宣告を受ける。

話としては悪くないが、OM1での「宗教」に関する会話、地球で1作目に捕らえられたブレインバグと対峙するときにも「宗教」の会話、ようやく登場したマローダーの前に、唯一の神、創造主に献げる祈りと、ことさらに「宗教」が登場する。きっと、「破壊」「殺戮」「爽快感」だけを求める方々は、こんな作品、つまらんとか思うんだろうなぁ。

ちなみに、パワードスーツ(機動装甲服)マローダーは、本作では、神経系と直結すると解説はあるものの、パワーアシスト方式(”着ている”)というよりは、搭乗し、操縦桿で操縦する装甲歩行ビークルということになっている。乗って運転しているのだ!(笑)わかりやすくいえば、正義のスーパーロボットだ(笑)
圧倒的に強すぎるため、大量のバグズ(ウォリアーバグ)も瞬時(約5分)に一掃されるほどで、この描写にはカタルシスも何にもない。強すぎるのだ。
マローダーのCGも、妙に安っぽく、気力減退間違いなしだ。ちゃっち〜。
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いちおう「シリーズ最終作!」ということらしいのだがまた、忘れた頃に、今度は、パワード・スーツ「マローダー」主体のSFアクションでも、作るんじゃないだろうか。ちょっと、期待してたりする。