【映画】マッドマックス Beyond the Thunderdome

マッドマックスシリーズ第３弾。少しばかり２に似た世界観のままではあるが、荒廃した大地には、ガソリンを奪う暴走族だけではなく、町が出来ていた。

小さな町バータータウンに紛れ込むマックスは、町の掟、サンダードームで闘うハメになるが、ルール違反を犯したという口実で、砂漠へ放り出される。

まさに死を待つばかりとなった、マックスの前に、少女が立ちはだかる。

Ｖ８インターセプターは、前作で壊されてしまったとはいえ、これがマッドマックスか？と疑問符がつくのは事実。

たしかに、ヒーローとしてかっこいいのだが、周囲にいるのは子供たち。あの冷酷なマックスは見る影もない。

マックスの敵となるは、ティナターナー演じる女王。ハリガネの衣装もキマって、かっこいいのだが、１作目のトゥーカッターや、２作目のヒューマンガスのような、ただの悪党ではなく、倫理あって悪を演じているだけで、もうひとつ、マックスと闘う理由が見当たらない。

また、２作目のウェズの役どころとして、アイアンバーが登場するが、どうも、コミカルな方が優先していて、まさしく飢えた野獣のごとき恐ろしさに欠けている。

そしてマックス。孤独なヒーローだったはずなのに、なぜか、子供と一緒に大暴れし、最期は、子供をまもるために、一人闘う。

どうにもこうにも、これがマックスか、と、わが目を疑うのだが、監督のジョージ・ミラーと二人三脚だった製作のバイロン・ケネディが急逝してしまったり、音楽のブライアン・メイも亡くなるなど、ミラー監督にとって気が滅入る事態が起きてしまったのも１つの要因なのかも知れない。結果的にはマックスシリーズも本作が一応最終作。少女の語りで、幕を閉じるシチュエーションは、もの悲しさを感じさせる。

最近になって、マッドマックス４（フューリーロード）の製作がウワサされるようになったのだが、いまだに、公開の予定が明示されることはなく、そもそも、マックス役がメル・ギブソンであるはずもなく、はたしてどうなることやら・・・　とりあえずは公開が待たれる。