【映画】フェイス/オフ
FBI捜査官のアーチャーは、凶悪テロリストであるトロイに息子を殺されてから、トロイ逮捕に執念を燃やしていた。ある日、トロイの弟が飛行機で逃亡するという情報を獲得、アーチャーはトロイも一緒にいると確信し空港へ向かう。空港で激闘の末、トロイを逮捕することに成功したアーチャーだったが、トロイが大規模な細菌テロを仕掛けていたことがわかる。トロイは激闘の結果植物状態。細菌を仕掛けた場所は、弟しか知らないが、兄のトロイ以外を信じておらず、絶対に口を割らない。
アーチャーは、トロイの顔面の皮膚を移植し、トロイになりすまし、弟の収監された刑務所へ潜入した。しかし、そこに現れたのは、自分の顔の皮膚を移植したトロイだった。
要約すると、ニコラス・ケイジとジョン・トラボルタが入れ替わってしまう、というアクション作品で監督は、ジョン・ウー。
ジョン・ウーといえば、二丁拳銃。たがいに銃を向けあい動けなくなるメキシカン・スタンドオフ。白い鳩。すべてが登場するのが本作だ。(筆者注:M:Iー2にも、レッドクリフにも全てが登場するが)ハリウッドに進出したジョン・ウーの記念すべき出世作でもあったりする。
ニコラス・ケイジは、凶悪テロリスト・トロイと、トロイの顔になったアーチャーを。
ジョン・トラボルタは、執念の捜査官アーチャーと、アーチャーの顔になったトロイを。
二人の名優が、見事なまでに二役を演じる。
ただ、筆者的には、どうしてもニコラス・ケイジが凶悪テロリストに見えず、ジョン・トラボルタが家族思いの優しい捜査官に見えず、非常に困った(笑)
このため冒頭(原因となった息子が殺される事件)のシーンで、人質をとってほくそ笑む悪党ジョン・トラボルタと、息子を助けようとライフルを発射するが間違って息子を撃ってしまったニコラス・ケイジという風に見えてしまい、途中まで混乱しまくりであった。
テーマは「自分自身を証明する」という哲学的なものらしいが「顔が入れ替わってしまった二人の男がケンカをするだけのアクション」と思えば、まず間違いがない。これは単なるアクション映画だ。
うわさによると、もともとは、シルベスタースタローンと、アーノルドシュワルツェネッガーが配役とされる予定だったらしい。こっちの場合であれば、もっとすさまじい肉弾戦になってしまい、ただのバトルアクションになっていたことであろう(笑)