★ The Tsuchinoko News 2 (つちのこ通信2) ★

重要な話から、どうでもいいことまで。ほとんど役に立たないことを書き連ねています。

【映画】デビルマン(実写版)

f:id:tsuchinoko118:20111214054807j:image:left:w220原作がどうこう以前に、まず、話がまとまっていない。これには、まいった。何を言いたいのか、どう展開していってるのか、さっぱりわからない以前に、ストーリーとして破綻しているのだ。これは痛い。

多くの場合、長い原作を2時間にまとめようとすると、当然、時間が足りず駆け足的になっていくのは仕方がない。だからオリジナルな話にしてみたり、仕方なく話の一部を切り捨てる。カツレツのある取捨選択が求められるわけだが、本作の場合、ほとんど全部を残したまま”印象的だから”と、大局に関わらないどうでもいい部分をクローズアップしているようで、無関係のどうでもいいシーンが切り貼りで延々と続く。状況そのものがよくわからないのだ。

若手俳優の起用も野心的で結構だが、アイドルと呼ばれる連中を主役級に据えると、ほとんどの場合、演技力に難があり映画として破綻することが多いのに、なぜか日本作品は売名のための道具に使うことが多く、「だから、だめなんだ」という要因にもなっている。
今回起用された若手アイドルは、単に絶叫するだけのことも、満足に出来ていないし、追い詰められた状況の中での緊迫感もなく、最愛の人が死んでしまっても、どうも他人行儀というか、なんというか。。。もたつき、が多い。つまり役に没頭していないのだ。演技の素人を据えるだけで最悪な作品のできあがり。

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役者の演技力不足と脚本のまずさ。そこに演出もまずく、どうしてこれでOKを出しているのか全く理解不能だ。

当時の批判に「学芸会」というものがあったが、まさに「年少組の学芸会」といった具合だ。


予告編では大げさに怪鳥とCGアクションを見せていたが、これも、直接話に関係のないところで、5分にも満たないところのシーン。アニメ画の挿入に関しては興ざめする。なんのための実写版なのか。

戦争というキーワードのシーンも、CGで戦争を表現するのではなく、有名なタレントがテレビで「戦争です」と言ってるだけ。なんだこれは。

30分後には、いいかげんにしろよ、と思い出して、1時間後には、もう、うんざり。せめて、ラストは、ちょっとくらい盛り上がるだろうと、甘い考えで、じっと我慢していたが。。。。

最後まで話はわからず仕舞い。

わからなかったので、いつも書いている「あらすじ」さえ書けない始末だ(笑)


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原作マンガやアニメしか知らない方には「あれは聖書をモチーフにしたハルマゲドン作品で、グノーシス思想が混ざってる」ということだけ紹介させていただこう。決して、石川県輪島市出身の原作者の完全創作ではないのだった。

壮大すぎる長編マンガをアニメにするに至って「正義のデビルマン」と要約したのと同じく、2時間の映画にするには原作に拘らず新しいストーリーを用意すべきだった。