【映画】ブレイド3
吸血鬼(バンパイア)と人間の混血ブレイドは、個人的な恨みで吸血鬼を狩るバンパイアハンター。ダークな肉弾戦で人気を博したブレイドの3作目。
ここに来て、ついに相棒の老人ウィスラーが死ぬ。
そして最強最悪の敵。バンパイアの始祖、ドラキュラ=ドレイクが深い眠りから蘇る。そこにウィスラーの娘アビゲイル(アビー)が登場し、彼女の仲間たち=ナイトストーカーズが、ブレイドを助け、共に戦うという。仲間だという。
なんだか、もはや、ブレイドとは言えないような展開だ。
ナイトストーカーズの持ち出す多彩な飛び道具の数々。そしてアビーとハンニバルの殴る蹴るのアクション。すっかりブレイドの活躍する部分は減り、「ブレイドと仲間たち」の冒険譚になってしまった。
画面も、暗い夜は減り、なぜか昼間が多い。
さらに、最強最悪のドレイク役がドミニク・パーセル。決して悪い配役ではないが、筆者は、ドミニク・パーセル=プリズンブレイクで、いきなり冤罪で死刑になりそうな状態になっている良いお父さん=マイケルの兄さん という印象がやたらと強くて、とても、最悪最凶のドラキュラだと思えないのだった。
ブレイド=ウェズリー・スナイプスひとりで大暴れ、のイメージだったので、この三作目の、団体戦というか、エロチックな姉さんのエロ映像、二枚目でジョーク好きの兄さんのアメリカンジョークショーに、映像の大半を奪い取られ、ブレイドの活躍が少ないだけでなく、ドラキュラ=ドレイクの凄み、野望、悪意、そういう描写が少なすぎる。
戦いの前に、iTunes 音楽を編集。お気に入りを iPod に放り込み、イヤホンを装着。準備運動をして・・・ アビーというキャラの馬鹿馬鹿しいリアクションをこれでもこれでもか、と、映し出す余裕があったら、もうちょっと、ドラキュラ=ドレイクの冷酷無残なところを描いたらどうなのか。
ドラキュラ=ドレイクの血みどろなシーンは、なんと、街のドラキュラ・グッズ・ショップを襲っただけ。
なんというか、きれいすぎる。
ブレイドは、見ていられないほど残忍で残酷なシーン満載のスタイリッシュアクションでなくては。
いまいちなブレイドでございました。