★ The Tsuchinoko News 2 (つちのこ通信2) ★

重要な話から、どうでもいいことまで。ほとんど役に立たないことを書き連ねています。

理容室・美容室の顧客管理(理美容院に効く話)

多くの理・美容院は、カルテで顧客の管理を行っている。
電子カルテなどのシステムも多数販売されているが、とくに小規模の美容院では、なかなか手が届く価格帯でもないこともあってか、実際に電子カルテのシステムを利用しているところは、わりと少ない。
また、フロント業務のシステムも、多数販売されており、こちらは、主に予約の管理などに利用できるが、こちらも高額のものが多く、利用しているところは、あまりない。

f:id:tsuchinoko118:20100714183736j:image:right

筆者の知りうるところでは、電子カルテの方は、いわば売上の記録と施術の記録であり、顧客の情報の管理でもあるわけだが、なにしろ理・美容院なので、手で絵を描く(髪型を書いたり、頭部にメモをしたり)必要もあるが、コンピューターのシステムだと、ここが、非常に使いにくい。デジカメで撮影した写真を取り込めたりするのだが、やはり、なかなか写真を撮らせていただけるお客様も少ないようだ。手描きが出来たとしても、電子手帳のそれは、やはり使いにくく、圧倒的に紙の方が、やりやすいので、そうしている店が多い。

フロント業務の方も、電話の予約を、紙のスケジュール表に書いており、実際、それで十分だ。コンピューターで管理すると、担当者が誰で、どのような施術を行うと、どれだけ時間がかかる、といった感じで、スケジュール管理も行えるのだが、少人数で運営しているお店では、あまりメリットがない。また、施術も、あらかじめ予約のときに決まっていることも少なく、来店されてから、施術が決まり、時間が決まるケースがほとんどだ。

では、理・美容院では、コンピューターシステムは、使いものにならないのか、というと、もちろんそうではない。

膨大な数のカルテは、やはり整理したいし、キャンペーン広告・DMや、お誕生カードなど、営業・販促面でも活用したい。

よく聞く電子カルテのシステムは、まず高額。それに、したいことができるのか、あるいは、使いこなせるのか、といった不安もある。

理容院・美容院でも、悩んでいるのである。(たぶん)

最近のことなので、機械音痴だと仮に自称していたとしても、パソコンはある。インターネットも使うし、お店でつかう薬剤の発注などにも、使っていらっしゃるようだ。

しかし、こと、顧客管理になると、エクセルの住所録か、あるいは、筆なんとかなどのハガキ印刷ソフトで、やはり住所録管理をしている程度だったりする。

たまにコンピューターショップに出かけ、ソフトを見てみるのだが、やはり大事な機能が足りない(ような気もして)なかなか手が出ないようだ。

この理由は、理・美容院の仕事の特殊性にある。

お店、で、営業をしているのだが、ものを売ってる、というよりは、人の技術を売っており、サービスを商いのメインに据えている。
また、髪を扱う特性上、何ヶ月かに1度、訪れるお客様、という「ペース」がある。

このため、とにかく新規のお客様を呼び込み、売ればよい、というものでもないので、日々の売上管理は必要だが、それだけでは、あまり意味はなく、やはり、顧客情報との関連付けが欲しくなる。

カルテでは、たしかに、いつおいでになったか、は、各々の顧客単位では把握できるが、時系列になると、なかなか把握できない。
○○さんが、7月1日に来たことはわかるが、6月3日にどのお客様が来たのか、となると、よくわからない。

このことは、お店の客離れ=失客が、よくわからない、ということである。

お客様は浮気でもあるし、近所に新しい店(とくに大手・中堅)が来ると、そちらに行ってしまうかも知れない。

仮に、カルテが1000枚あったとしても、現在の顧客数がそのまま1000人かというと、失客があるので、実際には、もっと少ないわけだ。

f:id:tsuchinoko118:20100714184117j:image

では失客は、どうやってわかるのかといえば、仮に3か月ペースでおいでになっていたお客様が、突然、来なくなった、ということでわかる。
つまり、前に来店された日から3か月経過すると、「そろそろ来そうだ」ということになり、4か月目になれば、「あれれ、おかしいな」ということになり、半年来なければ、引っ越した、他のお店にいった、などで、はじめて失客だと、わかることになる。

膨大なカルテや、一般的な住所録管理、売上管理ソフトでは、この「失客」を把握することは、できない。

失客は、お店の売上に、大きな影響がある。

もし、失客があれば、お店は、なんらかの反省をしたり、なんらかの販促をしたり、と、熱心に対策を行うわけではあるが、「失客」を把握するのは、手、エクセル、ハガキ作成ソフトでは大変そうだ。


また、逆に、もし「失客」が把握できるのなら、次回の来店の予想もできる。そして、だいたいの売上平均から、売上の予測もできることになる。

さらに、新しいお客様がおいでになれば、次回もおいでになっていただきたいわけで、それも知りたい。つまり、新規のお客様が、再来店することなく「失客」になっていないか、というようなことだ。

そういう意味では、一般的に知名度のある理・美容院用のシステムは、方向性がニーズやウォンツに合っているのか、どうか、いつも気になる。

筆者が、いくつかの美容院でお話を伺っても、そういうシステムの話になると、「求めているものと違う」「したいことができない」「値段が高い」「私どもは、髪を触るのが仕事であって、キーボードを叩くのは仕事ではない(簡潔に欲しい情報だけを入出力したい)」など、コンピューターシステムの側からすると、耳の痛い話ばかりである。

f:id:tsuchinoko118:20100714184035j:image

そこで、4〜5年前から、何人かの美容師さんと打ち合わせをしながら、「顧客管理 失客管理 来店予想」などに機能をしぼったシステムを開発し、2年ほど実地モニタリングを経て、「基本的に、カルテも予約も紙。だけども、管理の難しいところだけは自動化、知りたいことが知れるように」というものに、仕上げた。

どのようなものかは、 http://hm4.jp  で。

価格は7800円。手軽に入手できることを大事にした価格設定とした。
また、パッケージングをしないダウンロード版なら 4800円とした。
小規模の店であっても、一人でなさっていても、どなたでもが気軽に購入いただける価格である。

無料で試せる試用版もダウンロード可能だ。


今後も、理容院・美容院の実際、現場を勉強しながら、改善していこうと考えている。

続きはこちら
http://d.hatena.ne.jp/tsuchinoko118/20110509/1304919582

※NJC Hair Manager Ver4 は完売しました。
 2012年01月20日、さらにバージョンアップ Ver5 が発売になります。
 くわしくは http://hm5.jp 。