★ The Tsuchinoko News 2 (つちのこ通信2) ★

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【音楽】大澤誉志幸 そして僕は途方に暮れる

f:id:tsuchinoko118:20110811083110j:image:left:w200オーソドックスな8ビートのリズムマシンな太鼓に、ひたすら繰り返す”んチャチャんチャチャっチャ」のシーケンスパターン。同一の音程のパターンが繰り返される裏でコードが変わるため、それが自動的にテンションノートとなるミニマルの手法。そこに乗って若干苦しそうに歌うハスキーな途切れ途切れの歌。

1984年、日清カップヌードルのCMで繰り返し流れた大澤誉志幸のヒット曲が「そして僕は途方に暮れる」である。ハスキーボイス故か、小説の頭から入らず裏から歌い出すため「クソして僕は・・・」と聞こえてしまうらしいが筆者には、ちゃんと「そして」と聞こえます(笑)

基本的には大澤誉志幸はロックシンガーであり、ロックライターであると思っているので、テクノな曲は、後にも先にもこれ1曲だ(と思う。あまりよく知らない)。

銀色夏生のもの哀しげな歌詞に、大澤誉志幸のかすれて消え入りそうな声とメロディが世界観をよく表現していると思う。ここに、うっかりするとポリスの「見つめていたい」を彷彿させるような8ビートのシーケンスパターンを持ち込んだのは、誰であろう編曲アレンジャーの大村雅朗

何かと日本の歌謡曲のヒット作の裏方でアレンジ・プロデュースを行っている方で、歌謡曲の世界にいながら、ハウスミュージックやテクノの”打ち込み系”が大好きな方である。

LOGIC SYSTEM松武秀樹)3枚目、東方快車の最後の曲では、若くしてこの世を去った大村雅朗を偲んで、彼の作品を取り上げている。

日本のテクノ歌謡は、大村雅朗とWinkなどを手がけた船山基紀によることが大きかったと筆者は感じている。


なんだか大澤誉志幸と書いておいて、大村氏の話ばかり書いてしまったが、大村氏による名曲「そして僕は途方に暮れる」をどうぞ。


故・大村雅朗を偲んで「ジョルジュ・ナゲルマケールスの夢」(作・編とも大村氏)