★ The Tsuchinoko News 2 (つちのこ通信2) ★

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【音楽】小室哲哉とTMネットワーク

f:id:tsuchinoko118:20110526062702j:image:left:w260非常に個人的だけども(いつも個人的だが(笑)) TK こと 小室哲哉は、筆者個人にとっては アルバム「Self Control」で完成され、「Twinkle Night」で終わってしまった。。。(筆者にとってのTMネットワークの良さは、ひとえ、往年の”洋楽”っぽさとニウロマンティックの香りだったのだ)

なので、全盛期の TK小室には、違和感があったし、小室プロデューサーという呼び名にも違和感があった。

筆者にとっては、いまだに、小室さん、小室先生なのであったりする。

エレポップのスタイルこそとってはいるものの、「Twinkle Night」あたりまでは、基本は8ビートの、フォーク演歌。青春歌謡そのものであったし、それでいて、どこか、ニウロマンティックの香りがする、ほんのちょっぴり洋楽趣味の、突出してイイわけでもなく、悪いわけもない音で、それが、けっこう好きだった。

バンドといえば、ドラマーとベーシストがいて、あたりまえの時代に、あからさまにそれがいない開き直ったスタイルも、よかった。わざとらしく、カモン・ミュージック+NEC PC9801を並べ、要塞のように鍵盤を積み上げても、実際には、(動作不具合があったのだろうか)、手で弾き、サポートメンバーの生音で、あの楽曲をやってたところも、よかった。

筆者も当時、TMネットワークのオフィシャルファンクラブである Time Machine Caffe にも加入しちゃってましたよ(笑) コンサート(ライブじゃなくて(笑))にも、よくいきましたし。

ただ、そのスタイルから、見栄っ張りだったのは、よくわかる。
お金のことに疎い音楽製造職人は、周囲にちやほやされるうちに、生来の浪費壁などで、著作権に絡む巨額の詐欺事件を起こしてしまう。事件の詳細については、当時の新聞やニュース記事、インターネットにもあるので割愛する。逮捕当時、多くの新聞記事などでは、「栄光」一転「極貧」そして「犯罪」と、落日を報道しているが その”栄光”自体が、筆者にとっては違和感があったりもする。

”小室節”というのは、たしかに、初期TM-NETWORK時代にもあったけど(わけのわからない転調とか)、売れに売れてた頃は、どれもこれも、同じアレンジに同じ音質、同じような旋律。いつしか、お得意の?転調も、”わけがわかる”転調になってしまって、「音楽」というよりは、単なる量産の”商売”だったような気もする。

飽きないほうが不思議。。。

当人にとっても、”夢”や”幻想”の中にいたような感覚だったんじゃないかなあ、と。。
見栄っ張りが災いしているのかも、とも、思ったりして。。。

事業ということなら、香港事業で失敗した時点で、自己破産してゼロからやりなおすべきだったかも知れないと、今も感じている。その点、奥様にも、恵まれなかったようで。。。
ずっと孤独だったんだろうな、とも思う。

裁判と実刑を経て、最近、新しい作品を発表し、「完全復活」を印象づける小室先生。


さっそく聴いてみたが「デモ・テープ」にしか聴こえず、まだまだ「復活」には、ほど遠いと筆者は感じた。
AVEXの意向もあったのだろうけど、タイトルがそもそも「デジタリアン・イズ・イーティング・ブレックファースト2」とは・・・・ 過去の”栄光”の続編であるかのようなそれも、少々情けなく思う。

ゼロから始めなくては。

今後の小室先生に期待。

小室先生を視ていると、売れればいい。人気があることこそ良品の評価だ。儲かればいい。お金があることこそ成功者だ、という、いかにも世俗的で一般的な幸福感(それは、高度成長期から延々と続く、GNP=幸福という時代の遺物でしかない)の終焉を視ているかのような錯覚に陥ることが多い。
時代の先端を行くのが彼の責務ではないが、”ひとつの人生の山”を通り過ぎた機会が与えられたのだから、いっそのこと、もう少し、時代の先を進み、新たな「形」を求めて欲しいものだ。

たとえ、それが原典回帰だとしても。