★ The Tsuchinoko News 2 (つちのこ通信2) ★

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【映画】ハルマゲドンとは何か。

f:id:tsuchinoko118:20110525072358j:image:left:w240大友克洋氏が初めてアニメーションキャラクターの設定をした角川映画の1983年作品幻魔大戦で「ハルマゲドン接近。集結せよ」と広告が出され、そのあとさまざまな海外映画や、かのオウム真理教などで、すっかり定着した感のある、「ハルマゲドン」。

英語では Armageddon。
オウム真理教事件の配慮からか「ハルマゲドン」とは呼ばず、アーマゲドンまたはアルマゲドンとされたブルースウィルス主演の「アルマゲドン」。これも「ハルマゲドン」と同意。

多くの場合、”最終戦争”を意味し、「終末」を意味する用語として取り扱われていることが多い。

これは、聖書の最終巻「ヨハネの黙示録」に登場し、聖書には1回だけでてくるヘブライ(ヘブル)語の言葉である。

「また、私は竜の口と、獣の口と、にせ預言者の口とから、かえるのような汚れた霊どもが三つ出て来るのを見た。彼らはしるしを行なう悪霊どもの霊である。彼らは全世界の王たちのところに出て行く。万物の支配者である神の大いなる日の戦いに備えて、彼らを集めるためである。 ・・見よ。わたしは盗人のように来る。目をさまして、身に着物をつけ、裸で歩く恥を人に見られないようにする者は幸いである。・・
こうして彼らは、ヘブル語でハルマゲドンと呼ばれる所に王たちを集めた。」
新約聖書 ヨハネの黙示録16:13〜16)

f:id:tsuchinoko118:20110525072357j:image:right:w240「にせ預言者」と翻訳されている箇所は「アンチクライスト」と言った方がわかりやすいかも。つまり、神に反抗するアンチクライストたちが、神と戦うために「ハルマゲドン」という場所に集まる、という内容。

言葉そのものは、メギドの丘=ハル・メギドという意味らしい。
メギドといえば、イスラエルにある実在の地名で、オーメン1作目に登場するブーゲン・ハーゲンなるエクソシストが居た場所。

神に反抗するアンチクライストは、このハルマゲドンに集められた後神の軍団と最終決戦を行うことになっており、その後、負けることになっている。そんなわけで、ハルマゲドンは、メギドの丘という地名
なのだが、神とアンチクライストの最終決戦そのものを意味するようになり、気がつくと、善と悪との最終決戦を意味する言葉に転じてしまったようである。
(聖書では、善の王と悪の王という二元論はないので、どちらかというと、善である神が、ついに悪である裏切り者を倒す、と捉えると、わかりやすいかも知れない)

f:id:tsuchinoko118:20110525072356j:image:left:w240また、聖書では、このあと、ではなく、この前(笑)

”さて天に戦いが起こって、ミカエルと彼の使いたちは、竜と戦った”
(ヨハネの黙示録12章7節)

と、ある。

どうやら、正義の味方は竜と戦って勝つようであるが、これって、幻魔大戦カフーVSサイオニクサーを彷彿させる内容だ。原作にはなかったカフーの話の出所が、こんなところに!