【あいほん】シグマAPO SBT06 完売

筆者が iPhone を愛用しているのは、ちょうど iPod Nanoを購入しようと思った時に、SOFT BANK から iPhone 3G が発売されると聞いて、値段を調べてみると、結果的に iPhone の方が安かったから（笑）である。もちろん本体価格は iPod Nano の方が安いが、当時、持っていたケータイ(SHARP製 SOFT BANK)の毎月の代金とあわせると iPod Nano を追加購入するよりトータルで安かったのだ。

筆者は職務柄、朝から晩まで MP3 での音楽を聴きながら仕事をしていることが多く、ケータイでの電話は、あまりかけないし、かかってこも来ないので、携帯する電話にはどちらかというと無頓着である。では、携帯電話は要らないのかというと、ないと、それはそれで、いろいろ支障があるので持っている。しかし、MP3 での音楽はないと困る（笑）

そのとき出会った iPhone は、PCのメールが送受信できることと合わせて、筆者にとって大変都合のよいものだった。（この点で、今回は書かないが、筆者には iPhone であっても Android であっても筆者にとっては、さほど変わらない。単にキャリアの問題ということになる）

音楽を聴きながら仕事をして、電話が着信すると、すーっと音楽が消えて電話に出ることが出来て、電話が終わると、また音楽に自動で戻る。メールが届くと、音楽に割り込んで、お知らせコールがなる。この使い勝手が良かったのだ。いまだに、この使い勝手が手放せない。

ところが車での移動の際には、この音楽→電話→メールの快適さが、失われがちであった。

カーステで音楽を聴いているときに電話が鳴れば、ハンズフリー着信を受けつつも、カーステの音量を下げるなり切るなり・・・　運転しながらだと、たいへん、わずらわしい。筆者は、車の運転はヘタクソなので、危険でもある。

そんなとき出会ったのが　シグマAPO社製の SBT06 というFMトランスミッター＋ハンズフリーの機能を持った製品である。これだと、通常は音楽を聴きながら、電話がかかってくると、自動的に音楽の音量が下がり、そのままハンズフリーで電話を受けることが出来、電話が終わると、また自動的に音楽再生が始まる、という「筆者にとっての快適さ」が実現される。

USBの充電用ポートがついているのも魅力。音質もさほど悪くはない。
AUXに差し込まなくていいのも　他社製とちがう良い点であった。

もちろんこれは、初期のiOS では実現不可能で、OSのバージョンアップにより iPhone が A2DP(音楽用のBlueTooth の規格）に対応したことによる。

デザインや性能を比較したくて SBT06 のような機種が他にないか、調べたが、当時は、どういうわけか、この製品くらいしか存在せず、これしかない、という状態であった。

ともかく、本製品を使い始めてから、快適な車運転を楽しませてもらった。

それから数年、久しぶりにシグマ APOのサイトを見てみると、同社の BlueTooth製品の全てが「完売」となっていた。後継機種らしきものも存在しない。

この手のデジモノにありがちな「他社製品に駆逐された」かと、いろいろと調べたが、海外製（説明書も英語）に何点かあるだけで、「この手の製品ならコレだ」というのは見かけられない。

まったく残念な話しだ。

事情はわからないが、車載用FMトランスミッターなら、これでしょう！くらい SBT06 を気に入っていた筆者としては、涙がちょちょぎれるほどに哀しい。

いまのところ壊れることもなく安定して動作しているし、困っているところもない。
ああ便利だな、と（笑）

しかし、いずれは壊れるのだろう。

そのときは Bluetooth+ハンズフリー内蔵のカーステユニットとか（発売されているのかどうか知らないけれど）、海外製品に買い換えることになるのだろう。